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先進地視察(3)~宇佐市~

16日(水)午後1時半から宇佐市役所で協働のまちづくり行動計画、地域再生計画について研修しました。
宇佐市は、いまだに破られていない不滅の大記録69連勝の昭和の大横綱双葉山の生誕の地として有名です。今年は生誕100周年にあたり、市を挙げての祝賀ムードでした。

さて、「協働」というフレーズは今や当たり前のように使われていますが、その発端はたしか平成12年頃と記憶しています。当時はいわゆる福祉の基礎構造改革が席捲した時代であり、介護保険制度のスタートや「施設から地域へ」というメルクマールのもとに「地域」の役割がクローズアップされたときです。
官と民との役割分担、行政と市民が智慧を出し合って連携協力してまちづくりをしていく、というイメージです。本市でも総合計画で、計画の推進手法としての協働をうたっていますが、宇佐市では「地域コミュニティ」そのものに焦点をあて、地域コミュニティの再生自体を目指した具体的な「行動計画」を策定している点で、これまでの行政にはない斬新な発想です。),

地域コミュニティの機能低下が様々な課題を生みだしており、もはや地域の生活共同体としての再生を図らなければ立ち行かないことを行政として率直に認識しています。その基本的な理念は、市民一人一人が自分たちが地域づくりの「主体」であることを自覚することにあります。そのための行動計画です。

本市にも「自治会」という地域のコミュニティ組織があります。しかし残念ながら、今の自治会組織は、半ば行政機関化し、まちづくりの主体組織とは言い難い状況にあると感じています。自治会加入率の低下はその傾向を如実に物語っています。いうなれば「受け身」の状態であり、まちづくりという能動的なイメージからは次第に遠ざかっています。

宇佐市はこの点にいち早く気付き、学校区単位で「まちづくり協議会」の立ち上げを支援し、これまで9地区で協議会ができたそうです。その狙いはあくまでも住民にまちづくりの主体者としての意識をもって地域コミュニティづくりに取り組んでもらうことであり、現在その活動が活発化している状況だそうです。これこそまさに自分たちで様々な課題解決にあたる「住民自治」の原型です。こうした地域は必ず元気になると私は信じています。

こうした手法はこれまでの行政依存型の市民の意識の転換、パラダイムシフトを推し進めなければ実現不能です。協働ということはなかなか真の理解を得るのが難しい。これまでの日本の伝統の自治会活動が次第に「義務感」におおわれてきたのと対照的に、「使命感」に立たなければまちづくりは進まない。

宇佐市の研修を通じて、「地域」がいかに今後大事か、を再認識しました。自分の方向性はまさに宇佐市のような地域コミュニティ再生運動だからです。

今回の先進地視察での成果は今後の議会活動などを通じて還元していきます。

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