先月末に衆議院を通過した「社会保障と税の一体改革法案」が参議院で本格審議に入った。与党からはまた離党者が出そうな気配。あるコメンテーターは、「次の選挙を考えての行動」と断じている。
有権者は政権交代を望んで彼らの所属する「民主党」に投票したことを考えると、当選後に離党することは投票した有権者への背信行為ではないのか。素朴な疑問がわいてくる。
マニュフェストがことごとく実現していない民主党を見限っての行動だとすれば、「次の選挙」で生き残るためとみられても仕方がない。しかし、有権者はしっかりとみている。今、政府がはじめて次の時代のことを考えて、社会保障制度の課題解決に歩を進めたことの重要性を理解しているのであろうか。政治家ならば、目先の損得より10年先、20年先の日本を考えて行動すべきである。
政治の世界は耳触りのいい話ばかりではない。将来のため、今を生きる者として批判覚悟でことにあたらなければならない場合もある。
1党が滅びるのを恐れるのではない。1国が滅びるのが怖いのである。政治家が無為無策であったならば、国にとってこの上ない不幸である。