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これからどこへ向かうのか?

民主党は野田総理が圧倒的多数で代表再任された。自民党は26日に総裁が決まる。党首選が一段落すると、いよいよ衆議院の解散が焦点になってくる。前の国会で廃案になった、特例公債法案の審議のため臨時国会を開き、そこで解散というシナリオが一般的な見方のようだ。民主党政権の3年間について国民の信を問う時期に来ている。

この3年間は失望の連続ではなかったか。掲げたマニュフェストは、もし実現できれば国民にとってバラ色に映っただろう。しかし、実現できたマニュフェストはほとんどない。そのうえ、普天間基地移設に関する当時の総理の迷走。「最低でも県外」移設といっておきながら、最悪の県内移設、あろうことか、10年かかってようやく地元合意寸前までこぎつけた辺野古沖に戻ってしまった。沖縄県民を裏切り、米国との関係も冷え込んでしまった。今、そのつけが、尖閣諸島、竹島、北方領土への外圧の顕在化という形であらわれている。
東日本大震災の対応もひどい。最近では復興予算の流用という報道もあり、一向に進まない被災地の復興に日本全体が上昇気流に乗れないでいる。こんな状態を一刻も早く打開するためには、衆議院を解散し、国民の信を問うた上で、新たな出発をするべきだろう。

だが、現在の状況をつぶさにみると熱い志をもった政治家がどれだけいるのだろうか、と不安を感じざるをえない。維新の会に期待する向きもあるが、他党からの国会議員を入れて政党要件をクリアしたものの一番大事な地方組織はゼロ。田舎に住んでいる人の声ははっきりいって届かない。橋本党首は落下傘候補で各選挙区に戦いを挑むようであるが、人材がはたしているか?先般の報道では、多額の選挙資金が自己負担であることに躊躇する維新塾生も多いと聞く。おそらく今の安定した生活をすてて、当選するかどうかの保証もない世界に飛び込めないのだろう。そこには何としても自分の手で日本を立て直すんだ、という思いが伝わってこない。政治家が自己の身の保証を求めた瞬間に堕落することはこれまでの歴史が証明している。

この間読んだ真壁昭夫氏の「若者、ばか者、よそ者」にいう閉塞状況を打破する「ばか者、よそ者」が今必要なのである。政治の世界への安易な「転職」は許されるべきではない。今度こそ自分自身の透徹した眼で本質を見破らなければ、同じ過ちをして日本を再起不能にする恐れがある。だから次の衆議院選は、日本の命運をかける大事な選挙になる。現職議員は自由自在に政策を語ることができる一人一人でなければならない。依存心を捨てて、自分で考え行動していかなければ、と改めて自戒している。