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甲府市老齢者医療費助成金支給制度の廃止に反対を表明

世が衆議院総選挙の真っただ中、甲府市議会は本日常任委員会を開き、昨日の本会議で付託された案件の審議を行った。今議会でわが党にとって一番の焦点となったのは、「甲府市老齢者医療費助成金支給制度」の廃止条例である。

詳細については先日のブログで記したとおりだが、景気低迷等で生活困窮の高齢者世帯が増加していること、また一人暮らしの高齢者世帯の増加など、高齢者が幸せに齢を重ねるうえでますます厳しい環境にあることは否定できない状況である。

生活苦にあえぐ高齢者世帯について、医療費の自己負担を1割から一挙に3割に引き上げるこの条例案には、「いのちと健康を守る」ことを標榜してきたわが市議会公明党にとって、にわかには賛成しがたい内容である。高齢化の進行による助成金の増加、県の助成制度の一方的廃止、国からの理不尽な不利益措置など財政上の見地からの当局の立場は、我々も理解しないということでは決してない。むしろ、自主財源に乏しい基礎自治体としての苦悩は気の毒なくらいである。

しかしながら、70歳に近い年齢階層の高齢者は、医療の支えによってかろうじていのちをつないでいるといっても過言ではない。生活費を切り詰め医療費に回している低所得世帯は極めて多いのが現状である。こうした世帯に対して医療費が一気に3倍になる自己負担割合の引き上げがはたしてどういう結果をもたらすか。想像しただけでも背筋が寒くなる。こうした事態に直面して、声を上げないとしたら、我々の存在価値はない。17日最終日の本会議で採決前に反対討論に登壇し、きっちり議事録に残していく予定である。

一方で、これまで、わが党の主張や提言に対して当局が真摯に対応していただいたことも十分理解している。財政面でもっと余裕のある自治体であったなら、今回の事態はなかったと思われる。我々の批判の対象は実は、市に向けてではない。一番指摘しなければならないのは、地方自治体が住民福祉の向上のために実施した施策に対して、全国一律の制度以上のことをしたとして国が「ペナルティー」を課し、地方の足を引っ張ることである。このペナルティーによる財政負担に地方自治体は悲鳴をあげているのだ。

以前地方債の繰り上げ償還に法外な補償金支払(借入満了期までの高利な利子相当分)を条件化し、事実上、低利の借り換えを不可能にしていた、不条理な国の制度もあった。地域主権といっても各論に入ればお寒い現状がこの国には依然存在する。

国政に携わる者はこうした地方の実情についてもっと真摯に耳を傾けるべきだ。「事件は永田町で起こっているのではない。地方の生活現場で起こっているのだ。」怒りを込めてこう叫びたい。