2月22日視察3日目は、小林市を訪問。小林市バイオマスセンターの取り組みについて学んだ。
小林市は、「畜産を主軸とした農業のまち」である。家畜排せつ物の処理は、畜産にとって宿命的な課題であり、とともに、家庭からの生ごみの処理が、資源循環型社会への転換の要請から自治体にとって取り組みの優先順位の高い課題であったことから、同市ではこれまで両者を解決すべく、堆肥化の取り組みを展開してきた。
市営牧場に隣接する形でバイオマスセンターが整備された背景には、持続可能な畜産業を循環型社会への転換という要請にもこたえつつ実現するという事情が読み取れる。同施設には、堆肥化施設とともにメタン発酵施設も併設され、再生可能エネルギーとしてのバイオマスにも着目している。
この堆肥化施設について、一般家庭からの生ごみ処理にも活用しているその手法に注目したい。小林市では、全世帯に水切りバケツを配布し、集積場に生ごみ専用容器を設置、収集することによって、家庭からの食物残さも堆肥化施設で有機肥料として精製、商品化している。
この取り組みにより、小林市の家庭ごみは一気に減量したことはいうまでもない。1人1日あたりのごみ排出量は本市より100g以上下回っている。本市でも、生ごみの水切りを懸命に呼びかけているが、なかなか実効が上がらない。家庭からの排出ごみの水分含有量が焼却炉への負荷に大きな影響を与えることを考えると小林市のような取り組みを考えるのもひとつの方法である。
小林市では、家畜の糞尿とともに一般家庭からの生ごみをたい肥化するシステムを確立しており、バイオマスセンターがその核施設として機能している成功例のひとつと思われる。精製された堆肥は良質な肥料として需要が高く、またメタン発酵施設の消化液はバイオ液肥として牧草用の肥料などに利用されている。一切がムダがない印象である。
ごみ処理の分野においても再生可能エネルギーや有益な資源への循環が可能であることに改めて今後の環境政策の方向性を見出すことが出来る。ここに、小林市での視察の大きな成果があると感じる。重要なことは取り組みの熱意と知恵だということも付け加えておきたい。