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「ねじれ解消」選択の意味

第23回参議院議員通常選挙は、ねじれ解消による決められる政治を訴えた与党の圧倒的勝利で幕を閉じた。

自民党は65議席を獲得、我が公明党も、4選挙区そして比例区7議席の計11議席を獲得し、改選前の10議席を上回ったうえ、得票数で民主党を抑え、第2党に躍り出た。

今回の選挙結果から、その意義と課題などについて考えてみたい。

1 「決められる政治」の実現が多くの国民の期待するところであり、与党に多数投票することにより、明確にねじれ解消の意思が示された。

今最優先に取り組むべきこと、それはこの半年間の経済政策により上向きつつある景気回復をはっきりとた形、すなわち我々生活者レベルにまで実感できる景気回復にすることである。

そのために、引き続き経済政策をうつ必要がある中で、スピーディな政策決定が求められているが、これまでの参議院での野党の国会対応を見ると、結局「党利党略」からの政局優先の対応に走り、国民生活にとって一刻を争うような法案をも審議放棄するといった、ねじれの弊害が顕著となったことがある。

2 公明党に対して、政権内部にあって自民党をうまくけん制して「国民目線」の政権かじ取りをしてほしいという、大きな期待感が読み取れる。

今回、選挙戦を通じて、公明党は自民党と多くの選挙区で選挙協力をしてきたが、自民党の石破茂幹事長は、「公明党と連立していることにより、自民党は暴走することはありえない」と各地の応援演説で明言している。

この発言を明確なメッセージとして受け取り、自民党に安心して投票した国民も少なからずいただろうし、また「牽制力」を強く期待して公明党に票を投じた方も多いに違いない。

実感できる景気回復のためには、ねじれを解消して、与党にスピーディな経済対策を実行してもらいたいが、あまりにも自民党が巨大化しすぎることに対する不安感(憲法改正など)から躊躇する有権者もいたと思う。が、石破発言や公明党の一貫した主張があって、与党に任せようという踏ん切りがついた方が多いということである。より端的に言えば、「公明党完勝」という結果がそうであるし、また、自民党票の多くには、「公明党の牽制のもとでの自民党」ならばよし、という国民意思が示されていると解される。

3 今回、ネット選挙運動が解禁となった。各陣営ともおそらく試行錯誤のスタートだったように見受けられる。もともと、候補者や政党の主張、実績などの情報を瞬時に不特定多数の有権者が容易に入手できるメリットから、今回公選法を改正して、公示日以後のネット選挙運動の解禁となったものである。

ネット選挙運動解禁により政党や候補者の考え方や主張がリアルタイムで有権者の目に留まることが可能となったことに加えて、一番の期待は、有権者からの「投げかけ」というネットの持つ双方向性により、有権者の関心が高まり、またさまざま議論が深まるだろう、という点にあった。

残念ながら、まだ双方向性というメリットが明確な形で表れたとは言えないが、例えば、動画などは選挙運動の新たな可能性を感じさせるツールであったと思われる。いずれにしても、ネット選挙運動は今後の進化により、これまでの選挙戦を一変するほどの可能性を秘めていると考える。ある地方紙は、選挙期間中にネット選挙運動の連載記事を掲載していたが、ネット選挙運動の発展により、既存マスメディアの役割の衰退を警戒する論調が見られたことは、ネットの可能性の大きさを認めたことに他ならない。

さて、我々公明党からは有能な若き議員が多く誕生した。青年議員は一大勢力となりつつある。これまで閉塞感を打ち破るには、もはや若者のもつパワーとパッションに期待するしかないと主張してきた。この言葉通り、これからの超高齢化社会での支える側である若者世代の登場は、ねじれ解消とともに、ともすれば「政局優先」に陥りがちな我が国の伝統的な政治風土を劇的に転換してくれる「救世主」となるような気がしてならない。
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