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富竹祭にて

9月13日、定例の街頭演説を終えて、娘たちの母校であり、かつてPTA会長を務めた富竹中学校の学園祭「富竹祭」を訪れた。

富竹中は、県立美術館の南方にあり、南側にはすぐそばを中央自動車道が通っている。周辺はまだ田んぼが残る閑静な地域に位置している。学習環境は良好といってよい。

数年前は夜間に校舎のガラスが割られたり、「荒れた」時期もあったようだが今は素晴らしい学校になっている。毎年の入学式、卒業式に招待され、またこの「富竹祭」にも招待されており、毎回楽しみに出かけている。

合唱にも力を入れ、年々レベルが上がっている。上級生から下級生へ、その伝統は確実に受け継がれている。

今日は午前中だけの訪問となったが、ちょうど2年生の発表を見ることができた。テーマは「平和」。前半はある紛争地帯へ生徒数人がテレポートしたという設定で劇が演じられた。

重いテーマをどう演じるか興味津々だったが、時間が経つのをいつの間にか忘れるほど、引き込まれた。ストーリーもしっかりとし、また演じる生徒も中学生とは思えないほど堂々とした演技だった。

日本では毎日勉強し、部活をし、休みの日にはどこかに出かける。そんな「ありふれた」風景が日常である。しかし、劇の中で彼らが足を踏み入れたところは、同じ年頃の子どもが銃を手に取り、常に「敵」に襲われる危険と隣り合わせの日常である。

同じ時代に、片や平和に、何事もなく平穏に過ごせる日本の中学生。片や、命を脅かされる危険の戦いの渦中に身を置かなければならない同世代の子どもたち。平和の世紀といっても、いまだ民族同士で争いをしている紛争地域があり、これが世界の日常なのだということを知る。そして、これを伝えていくことが自分たちに課せられた使命だ、と劇の中で最後に訴える。あのシリアで凶弾に倒れた山本美香さんを思い出す。

劇が終わり、2年生全員が出てきて、掛け合いの形で彼らのメッセージを次々と発していく。「想像してごらん。国境のない世界を。」冒頭、発せられたのは、あのジョン・レノンの「イマジン」の一節だ。

彼らが自分たちで考え伝えようという「平和」のメッセージ。それは「争いは人の心の中から生まれる。だから、一人一人の心の中に平和の砦を築いていくのだ」と。確かに受け取った。発表の最後は、ピアノが奏でるイマジンのメロディー。しばらくその場を動けなかった。
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