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議会改革視察

1月29日、30日に甲府市議会議会運営委員会委員として、横須賀市議会、町田市議会の議会改革の状況について視察した。いずれも人口が40万人を超える首都圏の中核都市であり、財政規模も甲府市のほぼ2倍である。

今回の視察の柱は、いわゆる議会改革の取り組みであり、議会基本条例、議会報告会、議員間討議などについて先進都市の状況を調査研究することにある。

議会運営委員会としては、昨年度所沢市議会の取り組みを視察した経緯がある。甲府市議会でも「定数・報酬等研究会」を立ち上げているが、議会活性化の視点から何をすべきかゼロベースから議論を積み上げていくことが必要と考えられる。

さて、横須賀市議会では、平成22年に議会基本条例を制定している。平成21年に検討委員会を設置し、1年半の議論を経て平成22年の第2回定例会で可決成立した。

同条例では、議会報告会の規定(第13条、14条)、議員相互の討議(第20条)、請願・陳情者の意見陳述(第12条)が定められている。議会報告会では、開催を知らせるチラシの配布、ポスターの掲示を行い、参加を呼び掛けている。横須賀市議会では、市長提案の予算案について議会側で減額修正議決の実績があるという。条例が契機となったのであろうか定かではないが、2元代表制の議会の役割を大いに発揮していると感服した

町田市議会では議会基本条例の制定はないものの、日本経済新聞社が実施した「議会改革度調査」で都内ナンバーワンの評価を受けた実績があり、特に本会議、委員会の傍聴者が毎年年間千人を超えることは驚きである。

町田市議会では、議会の傍聴人受付簿を廃止し、傍聴しやすくするとともに、議案資料を本会議、委員会とも傍聴席に設置している。また、コミュニティバスに議会開催のお知らせを掲示することや、町内会・自治会に議会傍聴を促すパンフレットの配布を行い、市民への広報に努めている。

さらにHP上に議会での審議・審査内容を分かりやすく市民に知らせるための「議案のカルテ」を掲載している。市議会のHPは年間50万件近くのアクセス数があるそうだ。このほか、請願者の意見陳述の制度や委員会での請願審査について「議員間討議」を導入している。

今回特に印象的だったのは、横須賀市議会が基本条例を制定して議会活動の枠組みを定める一方で、議会の意思決定結果を「議会報告会」という形で市民に情報提供を行っているのに対し、町田市議会では、条例はないものの、議会の傍聴を促す努力をしたうえでいかにわかりやすく議会の審議を市民に伝えるかに意を用いている点である。

方法論は異なるものの、共通するのは、議案に対して議会がどういう審議をし、どういう結論を導き出したかを市民に提供している点である。こうした市民への情報提供に耐えうるような「審議内容」でなければ、当然市民からそっぽを向かれる。

議会改革というのは、市民に向けて胸をはって発信できるような成熟した審議を行えるような仕組みをつくることである。そのための議員間討論を通じた合意形成であり、また得られた「議会としての決定」を正確に市民に伝える仕組みづくりである。こうした努力を通じて議会への信頼、少なくとも議会の役割への理解を促すことこそ今まさに求められているのではないだろうか。

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