2つ目の請願について、みなし採択処理をさえぎって、あえて不採択の意見表明をした。この際、嫌気がさすほどわざと声を大きくし、採択論者に心理的プレッシャーをかけるため先制パンチを浴びせた。
本シリーズ第3弾で既に紹介したやり方である。1つ目の請願審議で全体的に理論的に攻めたのを一転して、場外乱闘的手法をとった。
「安倍内閣と自民・公明両党は、国民世論を真っ向から踏みにじり、暴挙に暴挙を重ね、特定秘密保護法を強行成立させました。」と言う文言をとらえ、まず、「国民」とは一体誰ですか?保護法に反対している人だけが「国民」ですか?賛成している私は「国民」ではないということですか?
(ラッキー!国民でないなら、3大義務のうちの「納税義務」も免れる。やった!彼らに代りに税金払ってもらおうっと。)
さらに続けて、「暴挙に暴挙を重ね」とは何を指すのですか?法案を提出したことが暴挙ですか?議論を重ね修正までして最終的に憲法の規定に従って国会で「多数決」で決定したことが暴挙ですか?そうであるならば、この請願をこれから審議して、最後多数決で可否を決定することも「暴挙」になってしまいますよ。
(う~ん、もし多数決で採択されたら、彼らと同じように、強行採決だ!反対意見を無視した!議会制民主主義を破壊する暴挙だ!って騒ごうかな)
あまりの激しさに、採択論者も意気消沈したに違いない。普段はこうした手法は封印している。しかし、この請願がそのまま願意妥当で通ってしまうことは、甲府市議会として恥ずべきことだ。そう思うと封印を解くしかなかった。それほどひどい内容なのである。
以後は、1つ目の請願に対する反論と同じことの繰り返し。採択論者がどう出るか、見守った。
今度は紹介議員となっている委員から「文言がきついことは認める」、そして中心的役割をはたしている委員から「採択して意見書を作成する際は、公明党の兵道委員に配慮した内容にしてください」との発言があった。
結局、この請願の冒頭部分は全く不適切だということを認めたものである。だが、請願の中身はあくまで妥当と強弁した。が、その声はこころなしか力がない。いいのかな、もう引き返せないよ。議事録にもばっちり残るし、後世の人が何と言うかな?
この請願も1つ目と同じく5対2で採択となり、あとは本会議で、反対討論を残すのみとなった。
しかし、決して「負けた」とは思っていない。ましてや、あの請願のように、反対意見を無視した「暴挙」と騒ぐつもりもない。政治家は、10年先、20年先を見据えて今とるべき行動を考えると、教えてもらっている。目先の損得しか考えないのは「政治屋」だ。
あの自衛隊を人道支援のため海外に派遣する「PKO法案」を当時公明党が賛成した時、いわれなきバッシングを受けた。「海外派兵」を認めるのか?今回請願を提出したグループの所属組織からはこの時とばかり罵声が浴びせられた。だいたい国益とか、国民の安全などそっちのけで政権への因縁付けしか能がない共産、社民。こんな政党が一体何の役に立っているのか。
だが、15年たった今、どうか?誰もあれが派兵だとは思っていない。現地からは大感謝され、従来資金提供だけで汗をかかなかった日本の国際協力が評価されるようになった。
今回もこれと本質的には同じことだ。あのグループが政権に対する不安を醸し出そうと躍起になっている。これに便乗して世間の支持を集めようとする勢力がいる。だが、いつの時代も歴史は極めて厳然と審判をくだす。その時に正邪は厳しく彼らの眼前に突きつけられるだろう。