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波紋広がる

前回、地元貢川団地の住民アンケート調査結果の新聞報道を紹介し、その意図の不透明さについて指摘した。

4月28日の新聞報道以来、地域では自治会関係者を中心に怒りの渦が広がっている。先日記事を書いた記者から経緯について説明を求めたようである。
アンケート結果についての記事は、コメントを寄せた学者の分析をそのまま援用したようであり、出席した地元関係者の話からは、どうも学者の研究材料に使われたにすぎず、そもそも団地の課題解決の方策を探るための現状と課題の把握という、当初の目的から大きくはずれたものであることが明らかとなった。

これまで、団地の連合自治会の執行部では、高齢化や外国人世帯の急激な増加などからくる地域コミュニティ運営上の課題があることは、共通認識としてもっていた。
こうした課題があることを認識しているからこそ、高い確率で今後発生が予測される大規模地震に備え、これまでの防災訓練の在り方を見直し、当事者意識を持った実地訓練を実施したり、高齢者の引きこもりをなんとか防止しようと他地域に先駆けていきいきサロンを立ち上げるなど、懸命なまちづくりの努力を行ってきた。

これが見事に結実したのが2月の記録的な豪雪に際しての見事な対応である。
私は、大きな課題を抱えながらも懸命に努力を重ねているこの地域がまちづくりの優れた事例になると確信し、多くの市民に知ってもらおうと3月議会の代表質問でこの豪雪対応について取り上げた。
反響は予想以上に大きく、市では5月号の広報で一部を紹介し、7月号では改めて詳細に掲載することが決まった。

まちづくりにとって重要なポイントは、地域をいかにエンパワーするかにある。自分たちの住んでいるまちを自分たちでいかにつくっていくか。自分の生活を抱えながら、地域のために行動してくれる「担い手」をどうしたら一人でも多くその「フィールド」「ステージ」に登場してもらうか。自治会関係者の苦悩は大きい。
地域というのは、決して専門家の集まりではない。学術的に地域を分析してもらっても、はっきり言って何の解決にもならない。
何も権威づけて団地には住民の孤立化という課題があります、といまさら報道してもらわなくても、とっくにわかっていることである。必要なのは、どうしたらこの課題を解決できるのか、その方策であり、なおかつどういう努力がなされているのか、である。
報道ではこの部分が全く欠落している。だからこそ地域の怒りは大きい。団地内では今重苦しい雰囲気に沈んでいる。何と言ってもこれまでの努力を全否定に近い形で断じられてしまったのだから。
これからどうやって反転攻勢していくか。地域の方と一緒に考えていくこととする。これまで一緒に汗を流してきた団地の方々にお応えする意味でも。その構想はほぼ固まっている。

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