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重点的に取り組む課題~その3

重点的に取り組む課題のその3は、「リニア開業に向けた活力あふれる地域づくり」である。

2029年に開業が予定されているリニア中央新幹線は、甲府市大津町に駅が建設される。

品川駅から30分弱で到着するリニアの開業により、これまでにない多くの人が本県を訪れることが期待されるとともに、名古屋方面への移動も大幅に時間が短縮されることにより、人の流れも激変することが予想される。

その経済効果への期待感は非常に大きいものがあるが、喜んでばかりはいられない。

国内外からの誘客を考える場合に、「リニアに乗って甲府に来たい」という、いわば、「人を惹きつける魅力のあるまち」であることが重要である。でなければ、最初こそリニアの珍しさから甲府にやってきても、何もないとわかれば再び甲府の地に降り立つことはないだろう。

それどころか、逆に甲府からリニアによって東京に人が吸い取られる「ストロー現象」の弊害に襲われることは確実である。

こうした点から、平成23年12月議会の代表質問で、リニア駅決定に伴う甲府のまちづくりを所管する部課の新設を提言し、その結果、誰もが甲府にやって来たいと思えるようなまちづくりの検討が新しい所管課を中心になされてきた。

これまでの推移を見てきたが、残念ながら議論の中心がリニア駅を中心とした周辺の整備に向いている感があり、いささか心配である。

駅の新設に伴う周辺の整備や甲府の中心部へのアクセスの検討などの必要性を否定するものではないが、それだけで多くの誘客を惹きつけられると考えるのはいささか軽薄な考えだと言わざるを得ない。

多くの都市と同じような風景はありふれすぎてやがて飽きられる。何を求めてわざわざ決して安いとは言えない運賃を払ってまで甲府に来るかをしっかりと押さえておかないと、リニア甲府駅も通過駅化してしまう危険性が多分にある。

これまで主張してきたが、かつての高度経済成長時代が終焉した今、求められるのは「交流」であり、このまちでの人の営み自体の魅力が多くの誘客を惹きつけるキーポイントになると考えている。

スローライフとかスローフードといったフレーズが徐々に聞かれるようになったが、いまや「モノ」より「ひと」で勝負することが、時代に即応した発想だと思う。

こうした基本的な出発点から、いきいきとしたまちをつくり、そこでの「人の営み」を内外に発信していくことが重要と考え、重点的な政策を次に掲げた。

1 活性化に向け頑張る地域への支援の充実

2 増え続ける空き家問題への適切な対応

3 河川愛護を通じたふるさと甲府の魅力の再発見

4 地域との協働による校庭の芝生化の推進

何と言っても、それぞれの地域が「わがまち」を自らつくっていく、こうした地域の主体性をうまく引き出しながら、やがて元気な地域が多く出現すれば、多くの人が甲府を訪れ、「人の営み」にふれることにより交流が生まれる。

その結果、また訪れてみたいというリピーターの増加や定住希望者の増加につながると考える。なんせ、移住希望先の田舎ナンバーワンに輝いた山梨だから、「田舎の風景」とそこに暮らす温かな「ひと」を訪れる人は期待しているのではなかろうか。

先の課題と共通する考え方が底流には流れている。地方創生を具体的に実現する方策としてしっかりと取り組んでいきたい。

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