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会派視察(2)~士別市議会基本条例~

視察2日目の7月20日は、士別市の議会基本条例について調査した。

議会基本条例は北海道栗山町が全国で初めて制定して以来10年が経過している。

士別市では、平成21年12月に改選前の議会の総意として、議会基本条例は制定せず、自治基本条例中に議会に関する事項を規定することで対応することが一旦決定した。

しかし、平成22年4月の改選により議会構成が変わり、議会改革の推進という観点から新しい正副議長のもとで議会基本条例の制定を目指して「議会改革検討特別委員会」が議会に設置され、以後検討を進めることとなった。

特別委員会に小委員会を置いて、たたき台作りを進め、およそ1年かけて条例素案を策定し、パブリックコメントや市民説明会などを経て平成24年1月の臨時議会で可決成立し、同年4月からの施行となった。

同市の条例は、議会報告会の実施(第9条)、1問1答方式による質問と反問権、議員間の自由討議など、オーソドックスな制度を採用するほか、議会と市民との意見交換会、常任委員会と市民との懇談会など、議会が市民のニーズを直接吸い上げる制度を合わせて採用している。

議会に寄せられる批判としてよく挙げられるのが「議会は何をしているのか分からない」である。こうした批判に応えるために議会報告会の実施や、インターネット中継の導入、議会広報の充実など多くの地方議会で取り組んできた。士別市も同様である。

士別市の議会報告会は年1回6月議会後に開いているが、当初はやはり参加者をいかにして多く集めるかが課題だったようだ。24年度から26年度までは70名台で推移したのを27年度は約2倍の140名近くが参加した。これは開催単位を自治会単位に変更したことが大きな要因になったようだ。

報告会は議会側による一方的な報告で終わるのではなく、参加者からの市政に対する意見や要望などを聴取する場としても機能している。むしろこちらの方が大きいような印象を受けた。

説明していただいた特別委員会委員長によれば、例えば当局が住民説明会を開いてもあまり発言等はないが、議会報告会では住民から活発な意見等が出されるそうである。

もちろん中には公務員OB、教員OBといった専門的な参加者が専門的な見地から発言することもあるが、住民側は議会の方がより身近に感じている、議会の政策提案力に期待する、など議会という組織に対する住民からの認知度が次第に上がってきたのではないかという。

本市でも昨年度議会制度研究会を立ち上げ、現在大規模災害時における議会、議員の役割を明確化するための検討を進めているが、将来的には本市議会の制度的な検討まで踏み込んだ検討を進めていくことが求められる。

依然として議会に対する批判、疑問が存在するようであり、こうしたことを払拭するうえでも市民の負託に応えうる制度的な充実はもはや避けて通れない。

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