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開府500年に向けて

1月25日(水)午後1時15分から甲府市湯村の常盤ホテルを会場にして、こうふ開府500年記念事業実行委員会設立総会と第1回総会が開かれた。

甲府市は、1519年に武田信玄公の父信虎公が躑躅ケ崎(現武田神社)に館を構え、甲斐の国府を開いてから2019年に500年の佳節を迎える。翌2020年は東京オリンピック・パラリンピック、さらにその翌年は信玄公生誕500年となる。

開府500年となる2019年は、国内で4番目に古い遊亀公園付属動物園が100周年を迎える。また、リニア中央新幹線も2027年に開業、大津町には新駅が設置される予定である。

こうした節目を迎えるわが市が、人口減少局面、少子高齢化という極めて大きな課題を前に、将来にわたって持続可能な甲府市であるために、偉大な先人たちが残した有形無形の財産を継承するとともに、新たな時代を創り出すための行動を起こす契機とする目的で「こうふ開府500年記念事業」を実施するとされる。

この日は実行委員会の立ち上げを行った。市長を会長に、各界各層の代表者を委員に迎え、28年度から33年度までの6年間の事業期間内で行う各種の事業を企画実施していく。特に開府500年の2019年から信玄公生誕500年の2021年の3年間を重点取組期間とし、以後の魅力あるまちづくりにつなげる契機としていく。

この取り組みの主眼は、地方の再生に向けた地方創生の取り組みにより再び地方から日本を元気にしていくという流れを甲府市で創っていくための「きっかけづくり」であり、500年という歴史の重みを一人ひとりが受け止め、これを未来につなげていくまちづくりの気運を醸成するところにあるだろう。

人口減少局面を迎え、甲府市も他都市の例にもれず活力の低下が懸念されている。特に、進学、就職期における市外への人口流出が顕著であり、若い世代の市内への呼び込みが大きな課題となっている。

昨年策定された人口ビジョン、総合戦略はこうした課題を提示したうえで乗り越えるための様々な施策を実施することとしており、また、第6次総合計画では、10年後の都市像を「人・まち・自然が共生する未来創造都市」と定め、今後の行財政運営の計画を規定している。

開府500年記念事業は、こうしたまちづくりを実効あるものとするために、ふるさと甲府への愛着を呼び起こすきっかけとする意義をもつ。別の言葉で言えば、ふるさとへの帰属意識を一人ひとりが再確認するための機会である。

こうした意識に裏打ちされた市民が自分たちの手でこれからのふるさと甲府を創っていく、という気運を醸成することが目的である。よく言うところの「内発的な」まちづくりにつなげていくことである。

そしてそれはふるさとへの帰属意識がなければ成功しない。甲府にいかに「アイデンティティ」を感じることが出来るかである。記念事業はそこに成果指標を置く必要がある。

自分自身がこれからの甲府の担い手だ、という主体者としての意識をいかに醸成し、まちづくりのプレーヤーとしてフィールドに立ってもらうか。普遍的なテーマであるが地方が再び立ち上がっていくための避けて通れない課題である。

開府500年は決してゴールではない。地域活動の衰退が地方の活力を次第に失わせたとする私の持論からは、500年という佳節をきっかけに再びふるさと甲府を元気にするための多くの地域活動の担い手の登場を期待するのである。それが甲府を後にした若い世代が再び甲府へ戻ってくるための一つの道筋になると確信している。

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