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新年度スタート(2)

今回は甲府市の新年度予算のうち観光等にかかる主要なものについて記してみる。

まず取り上げたいのは、公明新聞でも取り上げられた、「VR」(バーチャル・リアリティ)のコンテンツ制作事業である。
急激な進歩を遂げているVRの分野は、今後その活用範囲が大きく広がることが予想されるが、開府500年を控え、「歴史物語都市」を打ち出したまちづくりの上で、戦国時代、江戸時代、近現代とそれぞれの時代をVRを使って描き出し、本市を訪れる観光客等に提供しようとするものである。どんな物語を描いていくか、一つのリソースとしてその活用方法が今後注目される。

次に観光戦略として、甲府駅南口に整備される観光案内所を活用しながら、一方でインターネットの宿泊予約サイトと連携しての市内への宿泊誘導を行う事業、また旅行業者とタイアップしながらの着地型観光の推進など、いわゆる「コト消費」的な観光メニューにこれまで以上に力を入れていくことを明らかにしている。
武田氏との関連で言えば、史跡武田氏館跡周辺に総合案内所、資料館を整備し、併せて回遊・滞留できるような整備を行う方針である。山梨県民のアイデンティティともいうべき戦国武田氏の歴史を本市の重要な観光資源としてきちんと伝えていくことと、我々自身がそのストーリーを語れるような活用のされ方が求められる。

また、山梨大学とのコラボで「スパークリングワイン」を開発中であり、これが商品として流通化すれば、新たな甲府ブランドとして大きなアイテムとなる。

意外と知られていないのが県内ワインの発祥の地が甲府であるということだ。峡東地域の後塵を拝している感があるが、さしづめスパークリングワインを引っ提げて殴り込みをかけるといった意気軒高さも必要なのかも知れない。

こうした施策事業の総動員により開府500年を本市が将来に向けた地に足着いたまちづくりの新たなスタートラインとして市民の意識の高揚を図っていく狙いがあるととらえる。

何より重要なことは決して市当局だけの開府500年ではないということだ。人口減少局面を迎え、特に若い世代をいかに甲府に引き付けて置くことが出来るか。昨年9月の本会議で言及したふるさと甲府に対する愛着というかこうふ愛をいかに醸成していくか。そこに人口減少という困難な課題解決の糸口を見出す。

こうした事業展開を自分のストーリーとして再構築して語っていくこと。我々議会に身を置く者としても議決を与えた以上、「自分事」として自由自在にストーリーを駆使していく責務がある。
それは2元代表制という地方政治のシステムの中で、お互いが知恵を出し合いながら共通の政治目標である「甲府市の発展」「市民生活の幸福増進」を実現するために議会も施策事業の推進の役割を担うべきだとする考えに基づく。別の言葉で言えば、我々も甲府のまちづくりの担い手として主体的、積極的にコミットしていくということだ。’

次回はその他の施策についてふれる。