閉じる

決算審査特別委員会

甲府市議会は14日から平成29年度の各会計別決算を審査する「決算審査特別委員会」が開かれている。

今回は委員ではないため、傍聴という形で参加しているが、毎回思うことであるが、決算「審査」とは何か、という疑問が未だ払しょくできないでいる。

そもそも決算審査とは、議会が議決した予算がその目的どおりに適切に執行され、市民生活の向上といった成果が上げられたか否かを調査審議するものだろう。

自治体の予算組みは、政策の分野別に「款・項・目」という形で分類され、個々の事業の積み上げによって構成されている。

政策目的が共通する事業をまとめて「目」事業に整理し、さらに目事業をまとめて「項」に、「項」をまとめて「款」という大分類となる。

予算書、決算書共に目事業を構成する「細事業」までは表示されないので、目単位で審査を行うが、個々の事業の執行の仕方、達成度を本来問わなければいけないのではないだろうか。

これまで10年以上予算審査、決算審査を経験してきたが、審査方法の根本的な課題が年々大きくなってきたような感じがする。

一つは、それぞれ款別に、当局説明を聴取したのちに委員からの「質疑」を行うが、これが疑義を質すという本来の意義どおりに運用されているかという点である。

決算の審査を行う場合、重要な視点は、議決通りの方法で適正に執行されているか、どのような成果があがったか、である。税金を事業という形で再配分する以上当然の視点である。

ところが、これまでの質疑を見ていると、どんな事業をやったのかという点が中心となっているきらいがある。その事業を税金使って執行してどんな効果を生み出してきたのかという本質的な議論は残念ながらあまり見られない。

この点を踏まえずに、質疑と称して「改善意見」や「改善要望」に終始するのは、そもそも予算に対して議決という形で執行権限を付与していることを考えると筋が通らない。

議決した以上はその事業が所期の目的を達成したかを審査するのが決算審査であり、仮に改善の余地があれば議会内部で議論し合って付帯決議的な意見を付して認定するというあり方も当然考えられる。

また、審査は議会という組織が行うもので、最終的に議会が機関意思決定行為として合議のうえ「認定」を行うものであるが、現行は委員相互の討議制度はなく合議自体があいまいである。

これまでの質疑を見ていると、個々の委員が「要望」する場面にしばしば遭遇するが、議会の総意ではなくあくまでも「個人」の要望に留まるため、執行機関に対する制約とは決してならない。

極論すれば、従う「義務」はないといってもいいものである。個人的な要望を毎年繰り返してもそれが議会の総意にならない限り実現可能性は限りなくゼロに近い。

今後の本市の議会制度の研究課題を考えるにあたって、こうした予算、決算の審査のあり方を含めて議会「組織」という観点からの課題の洗い出しが必要になってくる。

そのためにはもう一度基本的な制度理解を進めていく必要がある。

議員フォーラム2018 議員フォーラム2018