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決算審査特別委員会(2)

決算審査特別委員会を連日傍聴しているが、そのあり方についての課題が多数見えている。

決算審査というのは、繰り返しになるが、「議決された」予算について適正に執行され、所期の目的が達成されたか審議するものである。

決算段階で、ある事業についてなぜ予算がついていないのか、を執行機関に問い質す議員がいるとしたら、議会人として自殺行為に等しい。

執行機関は議決された予算しか執行できないため、議決されていなければいくら議員が力んだところで執行できないのは当然のことである。

予算審議の際に論議するならともかく、決算段階でこんなことを持ち出すのは基本的な理解が欠けると言われても仕方がない。

こうした思考の落とし穴にはまるのは、おそらく決算を踏まえて予算を考えるという一連の流れが身についていないからである。

懸念されるのは、自分の求める事業が実施されていない場合に、予算が議決されていないにもかかわらず、執行機関の落ち度として決算認定に反対するというあきれる事例が出ないかどうかだ。

仮に決算審査を行って結果としてより効果的な別の予算を考えるべきとされたとしても、それは次年度の予算に反映させるべきであり、執行方法等に問題がなければ決算自体は影響されない。

整理すれば、決算審査というのは、議決予算が適正に執行されたかどうかという面と市民福祉の増進という点から成果が上がったかどうかという面の2つの側面があり、後者については次年度予算委員会での議論すべき課題となる。

ただし、決算で明らかになった課題は議会がその総意で執行機関に対して改善を要請すべきである。なぜなら、決算認定の議案自体は「議会」に対して提出されるゆえ、その「答え」も「議会」がすべきだからである。

こうした整理ができていないから、質疑といいながら委員が個々ばらばらに自分の考える改善案を「要望」という形で乱発する事態となるのであり、決算論議と予算論議が混同される、もはや何を審査しているのか分からない混乱が生ずるのである。

予算執行は市民福祉の増進のためという大義名分がありながら、その成果をきちんと測定し改善すべき点は次年度予算へ適切に反映させるマネジメントサイクルが制度として作動していないのではないか?

他市での事例にあるが、主要な事業について審査用のシートをつくり、成果指標を考えてそのもとでの成果測定をするような審査のあり方を考えるべき段階にきている。成果があがったかという最も重要なポイント部分が現行の委員会審査制度には欠落しているように思えてならない。
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