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行政情報をいかにして周知させるか

先日甲府開府500年記念カウントダウンイベント100日前が大成功に終わった。ディズニーキャラの参加もあって12万人もの来場があり、平和通りを中心に大いに賑わった。

県外からも多くの方が来甲したようであり、ディズニーのジェラトーニワゴンが目当てでやってきたという家族連れが見られるなど、どうやってその情報を入手したのかと驚くほどである。

一方で、ディズニーが来ることも全く知らなかったという声もあったと聞く。

市ではこうした行政情報をホームページや広報こうふなどで発信し、また様々な会合などで開府500年についてふれるなど、情報発信に注力してきた。カウントダウンイベント100日前のパレードについても5月号の広報こうふで出演団体募集の記事を掲載し、あわせてディズニーパレードも紹介している。

考えうるあらゆる手立てを講じて情報を発信しており、その結果が12万人の来場につながったとみることができる。これをもう少し細かくみていくと、子ども連れのいわゆる子育て世代が圧倒的に多かったようである。

恐らくこうした方々の友人、知人、ママ友などそのネットワーク内でSNS等を使って情報が伝播したことは十分に考えられる。言ってみれば、興味があるとか有益な情報は伝わりやすいというごく単純な構図だ。

別の言い方をすれば、広報やホームページなどで情報提供をしても、興味がない、必要ないという層にとってこれを自分の友人等に拡散するところまではいかないということだ。

また日ごろから広報を精読するとかホームページに1日1回はアクセスするといった習慣づけられた人でない限り、有益な情報は見逃される可能性が大きい。

しかしながらこれを周知が足りないということと混同してはならない。受け手にとって価値のない、あるいは必要のない情報にはリアクションしないのが一般的であり、そもそも広報自体受け付けない人にとっては、最初から情報全体の受信が閉ざされている。情報というのは受信が正常にされて初めて価値をもつ。情報の受け方自体も今後検討されてくるだろう。

気がかりなことがある。9月議会の代表質問でも取り上げたが、このところの想定を超える豪雨災害の頻発を目の当たりにして、避難情報等が早めに出されるようになったが、はたして受け手となる住民側の避難行動につながるような受け止めをされるかどうか、である。

折角有益な情報が発信されても受け手側がこれを自分に必要な情報として受信されなければ、単なる情報の洪水ぐらいにしかとらえられないのではないか。いかにして「当事者意識」を呼び覚ますような情報提供を行うかは重要な課題だ。

今回、開府500年記念事業について、実行委員会で実施するもの、甲府市で実施するもの、そして地域や団体で実施するもの、という立て分けをしており、特に重要なのは地域や団体で実施する事業である。

現在、自治会連合会単位で地域の探訪事業に取り組んでいるが、この情報については各自治会連合会に発信され、すでに多くの地域が実施している。

地域によっては全員が参加するところまではいかないかもしれないが、それにしても自らの地域に改めて目を向けることにより、地域資源の再発見や住民同士の繋がり強化などコミュニティの再構築にもつながり、開府500年をきっかけとして将来にわたって持続可能な甲府市が実現できるのではないか。

また、地域探訪のほかに、地域や団体が主体となって実施する事業を募集している。これを市や実行委員会に「やってもらう」事業の提案と勘違いしている向きもごく一部にあるようだ。実際先日そういう人にたまたま会った。

開府500年にあたって自分たちに何が出来るかを考えるのであり、自分たちが主体になって500年を祝う事業を自分たちが取り組んでいくということである。

大事なことは開府500年をきっかけとして、将来にわたってどう自分たちの地域の持続可能性を実現していくかである。

こうした情報は今度は我々が地域に発信していかなければならない。より小単位できめ細かく情報を伝えていかなければならない。冒頭のべた、必ずしも受け手にとって価値が少なくそのため伝わりにくい情報であっても、地域での発信側は、これを打ち破るような情熱をもって伝えていかなければならない。

何故なら、誰も汗をかかなくなってしまえば、その地域の持続可能性は限りなく消滅に近づくからである。我々は最低限10年後を見据えて地域にとって必要な情報の発信源の役割を担っていかなければならない。
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