閉じる

地区文化祭にて

10月28日、甲府市西部市民センターにて新田地区文化祭が盛大に開催された。

前日から各部屋の飾りつけ、作品の展示が行われ、当日は午前9時に開会式が行われた。市の文化協会長である樋口市長もお祝いに駆け付け、文化祭に彩を添えていただいた。

例年開会式後は発表部門があり、踊りや社交ダンス、楽器演奏、地元の福祉施設入所者の合唱団など、多彩な出し物で会場を大いに楽しませてくれる。

私も地元の議員として開会式でお祝いのあいさつをさせていただいており、毎年この文化祭が秋の深まりを告げる季節感あふれる行事であること、この文化祭がきっかけとなって地域の交流がなお一層活発になること、などをお話しさせていただいた。

今年は新たな試みとして、地域の子どもの発表の時間を取っていただいた。

ここ数年次代を担う子どもたちを育てていくために、地域でもっと子どもたちが活躍できる場、子どもたちの発表の場をふやすべき、と議会で発言してきたが、今回地区文化協会の取り計らいにより、地元富竹中3年生の羽田さんに地区文化祭で発表していただいた。

彼女は今年1月に開催された第28回21世紀を考える少年の主張大会で第2位となる優秀賞を受賞した。題名は「地域に生きる私たち」である。

県下最大のマンモス団地に小さい頃から祖父と暮らしてきた彼女が若者の立場で地域ともっとかかわるべき、と主張大会で発表したその場にいた大人は皆大きな衝撃と感動、そして深い共感を覚えたことだろう。

その一人であった私は、何とか文化祭でその主張を地域の大人たちに聞いてほしいと文化協会の会長に頼み込んで、そして、彼女に無理を言ってお願いして実現した発表の機会である。

当日会場は静まり返った。地域にこんな子どもが育っていたのか。誰もが頼もしくそして、何としても健やかに育ってほしい、そしていつかはこの地域で一緒に地域づくりに取り組んでほしいと思ったことだろう。

彼女の発表内容は5月の地区育成協総会の際出席者に配布、また地区内の組回覧に供した。

9月議会でも取り上げたが、青少年の育成はこれまでの非行防止から一歩進んで、子どもたちの内発性を引き出すような取り組みをすべき、そのためには子どもたちを主役に置いた活躍の場をもっと作っていくべきだと改めて思う。

これから日本社会には人口減少と類を見ない少子高齢化という大きな課題が立ちはだかる。これまでの右肩上がりの時代とは打って変わって右肩下がりとも言うべき時代にさしかかる。

こうした時代にはこれまでの用意された「答え」を見つければすむ時代と違い、自分で答えを考えていく、作り出していく、そんなものの考え方が益々求められる気がしてならない。

そのためには、子どもたちの育成もパラダイムの転換を余儀なくされる。大人が敷いたレールを踏み外さないように、別の見方からすれば、「減点されないように」という減点法的考え方から、良いところを見出して「加点する」という加点法的考え方に転換していくべきであり、これによって子どもたちの内発性、自発性をより引き出す。

簡単に言えば「自分で考えて」答えを作っていくことが、これからの時代には必要であり、こうした課題解決型の人材が地域を支えていく。

今回の文化祭での子どもの発表は、こうした意味であくまでもささやかではあるが力強い一歩となるはずだ。
DSC_0044