GT-WKGRG6B7
閉じる

開府500年目前

12月18日に中核市移行に向けた行政基盤づくりのための条例他の案件を全て可決して市議会の12月定例会が閉会した。

樋口市長には任期最後の市議会となり、同時に開府500年開幕へのカウントダウンがいよいよ加速する。

昨日は会長を務める県の自主防犯ボランティア団体協議会連合会の研修会がかいてらすで行われ、子どもの見守りを中心とした活動について、3団体から事例報告があった。

自主防犯ボランティアは言うまでもなく平成17年3月に制定された「山梨県安全・安心まちづくり条例」をきっかけとして全県で活動の輪が広がった「防犯を切り口とした」まちづくり運動である。

当時条例づくりの中心にいた者として、今日県内で330団体強、2万人超のボランティアが生まれていることに深い感慨を覚える。

平成14年に刑法犯件数が戦後最悪を迎え、治安の悪化が次第に不安視されたことを受け、その大きな要因が地域の人間関係の希薄化による地域活動の衰退、その結果としてのコミュニティの機能低下にあると喝破したところに、防犯を切り口としたコミュニティの再生運動としての安全安心まちづくりの淵源がある。

まちづくりの思想は開府500年を前にして改めてその意義を多くの分野で共有すべきである。国全体での人口減少、そして地方都市の近年宿命的な課題となりつつある若い世代の都市圏への流出による地方の空洞化という困難な課題が立ちはだかる現在、若者を引き留めてやまない輝きをもち、ふるさとへの熱い思いをかき立てるようなまちづくりが渇望されている。

これまで口に出すことがためらわれた「ふるさとへの想い」「郷土愛」が今では正面から受け止められるようになった。何年にもわたって税金を投入して様々な事業を行い、懸命に空洞化を食い止めようと努力してきたが、一番の肝はこうした郷土愛をいかに醸成していくかにあったということにようやく多くの人が気付き始めてきた。

ふるさと愛に突き動かされたプレーヤーの登場によってこれまで退屈で何の取り柄もないようにみえた地域が再び息を吹き返してくる。魅力的な人材がいるところには自然に人が集まってくる。

これまでずっとまちづくりのプレーヤーの登場を願ってきたが、開府500年を前にその思いは一層強くなっている。

今後将来にわたって甲府市が持続可能な甲府市であり続けるために、「自分ごと」としてまちづくりに汗をかく人材が求められている。

「私益から公益へ」というパラダイムの転換をかって予算委員会で提唱したことがある。今改めてこのことを訴えたい。人間は関係性という相互に支え合いながらこれまで歴史を刻んできた。

まちの姿はそこに住む人がいかなる考えで如何なる営みをしているかを如実に描き出す。魅力が感じられないまちには人材は残念ながらいない。これが実感である。

今日20日、北口広場で開幕直前イベント「赤備え」が開幕した。武田24将の飯富虎昌が率いたことで名をはせた赤備えを開府500年によみがえらせ、勝利に向かって驀進しようというものだが、こうした様々な仕掛けに我々もその担い手として加わろう。

多くの人がこの開府500年を自分史の新たなスタートとして参画していただければと思う。全ては愛するこうふのために。
(‘武田信虎公像 武田信虎公像

最近のコメント

表示できるコメントはありません。