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決算審査特別委員会もあと一日

9月20日からスタートした甲府市議会決算審査特別委員会も残すところ30日のみとなった。

ここまで一般会計、特別会計、公営企業会計の平成30年度各決算について審議してきたが、委員長席からはこれが審査なのだろうか、という疑問が日増しに強くなっている。以下疑問点を思いつくままにあげてみる。

第一に、決算「審査」の意味である。
決算は地方自治法第233条に規定しているとおり、監査委員の意見を付けて議会の認定に付することとなっており、甲府市議会では毎年9月定例会で決算審査特別委員会を設置して審査することとしている。

執行機関は予算案を議会に提出してその議決を得て行政執行するが、議会の側から見ると議決した予算が議決目的どおりに適正に執行されているか、チェックするシステムが決算審査である。

議会は住民の代表として、住民から頂いた税金が適正に使われているか、そして、住民福祉の向上のために最小のコストで成果が上がっているかを審査する。

だから、「審査」は、①予算執行が適正であること、②効率的な執行であること、③住民福祉の向上に成果が上がっていること、を執行機関への質疑を通じて明らかにすることを内容とする。

しかし、これまで決算審査といっても、決算書と主要な事業の成果と執行実績書をみて、事業内容等を質問し、議員個人の感想を述べるにとどまっている印象である。

事業に要する経費は予算審査で議会は了承しており、執行機関が執行してみて、果たして最小の経費で最大の効果をあげたかどうか、またその事業を執行したことにより住民福祉の向上にどれだけの成果ないし利益をもたらしたか、これを判断するのが決算審査である。しかしながら、この観点からの質疑は残念ながら全く不十分である

議会が認定する議決をする場合、「どういう理由で認定したか」は今後議会報告会などが定例化してくれば、当然問われるし、議会や議員も説明責任が問われる。

お寒い状況であるが、恐らく決算審査の意味についての無理解がこうした事態をもたらしているのではないか?

第二に、決算審査の目的である。

決算審査は、議会が自ら議決して行政執行の正当性を与えた予算が議決した目的どおりに執行されたか検証し、課題や改善点があれば当局に対して指摘し次の予算編成に反映させることを目的としている。

前年度予算の決算審査を通じて、翌年度の予算に反映させるゆえ、タイムラグがある。委員会審議を通じてしばしば出会うのが、「この決算を踏まえて今後どのように対応していくか」という委員個人の質問である。酷いのは「この決算を踏まえて現年度の対応はどうか」という質問である。

前者は予算論議の段階の話であり、しかも議会の認定議決前に委員個人の質問に対して当局が具体的な対応を答えるはずがなく、「調査研究します」というけむに巻く答えをもらって多くの議員が満足して決算審査を行ったと錯覚している。

後者も決算審査が終わっていない段階で、決算を踏まえた現年度の対応を質問する方がどうかしていると言わざるを得ない。

こうした状況が依然続いているのは、予算にしろ決算にしろ、審査を行うのが「議会」という組織体であることを理解していない結果である。そして、税の使われ方や成果を検証するという目的の無理解が大きな要因である。

現状の審査のあり方では、成果検証は到底不可能である。目事業で構成されている決算書を見て、また実績書だけを見て検証は不可能である。外部評価などで活用している評価シートなどのツールで、成果指標等を使って判定していく、といったシステムに変更していく必要性を痛感する。

これまでの審査システムではもはやもたないのではないか、ということを痛感する。

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