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令和2年3月定例会から~(2)~

3月定例会は各常任委員会審議を経て3月10日に本会議を再開し、条例及び令和2年度当初予算を除く案件について、委員長報告のあと採決、原案どおり可決した。

12日からは予算特別委員会が1週間の日程で集中審議を行う予定となっており、会派からは長澤議員、堀議員が委員として審議に加わる予定である。

当局提出議案以外では、先に報告した、議会発議による「議会局設置条例」提案のほか、性的マイノリティにかかる一層の取り組みを当局に求める請願について、中心となって取り組み、全会派の合意にこぎつけることが出来た。
議会局設置については、昨年の市民との意見交換会終了後すぐに代表者会議で問題提起し、その後設置の場合に想定される課題について整理して当局との折衝を重ね、信頼している事務局職員に手伝っていただき、条例を今定例会に提案するに至ったものである。

日本生産性本部が主催する地方議会改革プロジェクト会合に3年前から参加させていただいて以来、先進議会の先人たちの取組みにいつか甲府市議会も追いつきたいという考えが強くなった。40年近く前に大学で学んだことが議員活動の根底にある。議院内閣制や大統領制など政治制度を理解したうえで、地方にあって「自治」という視点から議会制度を機能的に整理する必要性を痛感してきた。

13年前に初めて甲府市議会に足を踏み入れた時に、掲げる理想と現実の間にあまりにもギャップがありすぎることに衝撃を受けた。議会の存在意義や果たすべき役割、法制度上は機関としてのあり方が期待されているにかかわらず、様々な面で立ち遅れている感が否定できなかった。

これまでは、「時」が未だ到来していないと感じ、ひたすら関係する資料を読みあさって来たるべき時に備えてきた。中核市移行は、その「時」だった。

甲府市が開府500年、市制施行130周年、そして中核市移行元年という、これ以上ない佳節が訪れたのが昨年である。加えて新天皇陛下が即位され、「令和」という新時代の幕開けとなった。この「時」を逃すともはや甲府市議会が生まれ変わることはできない。こうした想いにかられたのが昨年統一選で4期目の議席をいただいた時である。

「中核市にふさわしい議会」「令和新時代にふさわしい議会」へと生まれ変わるために最初の一歩が「議長選、副議長選」の立候補制であり、その延長線上に市民との意見交換会がある。

議会がより市民意見を起点とした機能強化を図ることによる取り組み増加に適切に対処するために求められるのが、議員と一体的な職員組織として、これまでの「議会事務局」から「議会局」への格上げである。

昨年10月の生産性本部の会合で、早稲田大学の北川正恭先生にお会いした時に、3月議会提案を目指して議会局設置に取り組む旨ご報告したところ、あたたかい激励を頂戴した。先生とのお約束を一つ果たすことが出来てほっとしている。

性的マイノリティに関する請願については、たまたま南アルプス市議会の公明党議員から会って話を聞いて欲しい、と依頼を受けたことがきっかけである。

日本では同性同士の法的な婚姻制度はなく、そのため生涯のパートナーとなったにもかかわらず、公営住宅の入居や相続、その他様々な面で不利な扱いを受けてきた。そのうえいわゆるカミングアウトすることも好奇の目にさらされたり、いわれなき偏見や差別を恐れて、なかなか踏み切れず、結果として引きこもってしまう、など、生きづらさや不条理を感じることもしばしばあるという。

今回勇気を振り絞って請願者として請願を出したいと、その切実な訴えに微力ながら応援させていただくこととした。

最も訴えたい請願事項は、おのずと知れた「パートナーシップ制度」の創設である。世田谷区や渋谷区をはじめ、制度化を行う自治体が日増しに増えている。こうした状況は、昨年の重点政策をつくるときに参考とした。

これまでわが党が「共生社会の実現」という理想に向けて取り組みを進めてきた経緯がある。私も「社会には様々な人、高齢者や若者、子ども、障害を持った人やそうでない人、などがいて当たり前」であり、「ソーシャルインクルージョン」の考え方を是非普及すべきと、重点政策に位置付けた。

これはダイバーシティ、多様性という考え方にも通じ、寛容性あふれる社会の実現が目指すべき理想像である、という考え方である。だからこそ不条理ともいうべき「差別的な考え方」を排除し、寛容ある社会のあり方として、支援が必要なところには自然の振る舞いとして支援を行っていく。決して同情とか施しとか、また「事業」としてではない。

こうした考えに立って社会をもう一度眺め直すと、あまりにも理不尽、不条理な扱いが多いことに気が付く。本会議で取り上げた「未婚のひとり親」に対するこれまでの寡婦控除不適用などもその最たる例である。

勇気を振り絞って請願に及んだその心意気に是非お応えしたい。そもそも生きていく事に特別な勇気が必要な社会であっては寂しい限りである。こうした想いが各会派に伝わったものと感じている。

請願は本日全会一致で採択された。6月定例会までに処理経過を報告することになっている。中核市甲府市が県内で初めてパートナーシップ制度を創ることになればこれほどの喜びはない。関係する多くの方々に希望を与えることが出来ればと改めて思う。姉妹都市の大和郡山市も近々パートナーシップ制度をスタートさせると聞いている。今が「時」だと強く思う。

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