閉じる

2021年会派視察(2)~明石市~

11月11日 視察2日目は明石市の「男性職員の育休100%の取組み」について学んだ。

明石市には、2014年10月の定数・報酬の研究会の一員として議会改革の状況についての調査、2016年2月の総務委員会による子育て支援策「トリプルスリー」の取り組み状況の調査と過去2回お邪魔してその先進性に目を見張ったのに続いて今回は3回目の訪問である。

明石市は奇跡的な人口のV字回復の自治体として有名であり、市長の剛腕ぶりもまた有名である。直近でも、議会閉会直後のコロナ対策事業予算の専決処分で議会との間で一悶着あったようだ。いただいた議会だよりを読ませてもらったが、市長と議会とのアクティブなやり取りに新鮮な驚きを覚えた。

さて今回の研修テーマである「男性職員の育休100%の取組み」であるが、明石市が令和2年度SDGs未来都市に選定されたことを契機として、SDGsの目標№5「ジェンダー平等の実現」達成を目指して「ジェンダー平等プロジェクト」を立ち上げ、目標№17の官民連携「パートナーシップ」により取組みを進めることを打ち出した。

今回その取り組みの一環として、庁内にプロジェクトチームを設置しジェンダー平等に関する施策の検討を始めたが、まずは男女ともに子育てしやすい環境整備を図るため、明石市「育休100%」を宣言し先導的な実践モデルとして、職員の育休100%を目指した取り組みを進めることを7月に決定した。

特に女性職員の育休取得率は100%であるが、問題は男性職員の育休取得である。他都市や民間企業と比して16%と高いものの、2020年に閣議決定された第5次男女共同参画社会基本計画での成果目標である30%の約半分にとどまり、男性職員の育休取得を促進することは大きな課題である。

男性の育休取得は、子育てについての適切な役割分担というジェンダー平等の観点から、また夫婦共稼ぎが主流となっている現代に即応したものとして重要である。そのため明石市では「男性職員の育休100%」を目指して、有給の出産補助休暇(2日)、育児参加休暇(5日)に加えて、3日の育児休業の取得を後押しするために「育児休業支援金」を創設し、合計で10日間(土日を含めて2週間)という育児休暇取得を促すこととした。

そのための全庁的な方針として、所属長を交えて必ず休暇・休業プランを作成し、休暇中の仕事の割り振り等を決めて心置きなく休暇が取れるような環境整備を行い、また休業支援金についても申請不要で支給するなど簡素化を図ってこの面からも休暇を取りやすくしている。

私も公務員としての経験があり、かってはなかなか休みがとりにくい雰囲気の職場もあり、明石市のように経済的な支援や全庁的に子育てに関する意識の啓発等を進めることによって、今後安心して子供を産み育てることが可能となると思われる。特に男性も育児の当事者として参画することを促す取り組みはまさにSDGsの№5「ジェンダー平等の実現」に大きく寄与するものといえる。その取り組み目標も10日間という具体的でかつ達成しやすさを感じる設定の仕方で実にうまい。

こうした取り組みをみて、明石市が人口のⅤ字回復を果たしたことも十分うなづけるし、また早くからSDGs未来都市に手を挙げて取組みを進めている点で、次の世代に対する責任を明確に宣言しており、社会の持続可能性を真摯に考えていることがひしひしと伝わってくる。育休100%は今後わが市でも提言していきたい。