代表質問の2問目は、第6次甲府市総合計画の中間点での評価について を取り上げた。
どの自治体も行財政運営の羅針盤としての総合計画を策定し、おおむね10年スパンでの計画的な行財政執行を方向付けている。毎年の予算は総合計画を淵源とする事務事業にかかる経費を見積もって議会の議決を経て執行される。決算は議決予算が目的どおりに使われたかどうか、及びどのような成果をあげたかを中心に検証され、課題等があればこれを次年度以降の予算へ反映させ、修整を図っていくというサイクルとなっている。
9月の決算審査特別委員会でも指摘したが、総合計画の重要性に鑑みた審査のあり方を考えるべき、というのが第2問の質問の趣旨である。なぜ総合計画をどの自治体も策定するのか、予算により多額の経費を投入して事業を執行する目的は何か、何を目指しているのか、といった基本中の基本をもう一度議会も含めて改めて考える必要がある。
おそらくどの自治体が定める総合計画も、10年後の到達すべきその自治体の姿を想定し、その達成に向けて計画的に施策事業を執行するために、別の言葉で言えば、行き当たりばったりではなく目標に向かって強い意志で事業を行っていくために、計画内容を定めている。これを質問では、目標に向けて「バックキャスト的」に今何をすべきかを基本構想、実施計画で規定している、と表現している。
質問のなかでは、わが市の総合計画の構成にふれ、目指すべき都市像(実現すべき都市像)を基本構想で定め、議会の議決を得て目標を当局、議会で共有したうえでその実現のための実施計画により具体的な施策事業を規定し、その経費について毎年予算議決という形で議会の関与も入れながら執行していくという点を指摘し、議会も議決という形でその策定、執行に関与しているのだから、都市像実現の責任の一端を担うこと、毎年の予算、決算もだからこそ総合計画に即して審査していくべきことを強調した。
初当選以来10年間ずっと抱いてきた疑問が実は、予算特別委員会、決算審査特別委員会での審査が何に照らして審査しているのか、どういう理由で予算決算議案を「可決」という結論に導いたのか、そもそも徴収した税を原資とする巨額の経費を使って行政執行してどんな成果があがったのかを誰も触ろうとしないのはなぜか、といったことである。特別委員会が組織的な審査の場ではなく、委員一人一人の個人的な主義主張の場と化しているのではないか。
議会基本条例制定の提案をしたときに、予算決算を総合計画に照らした「組織としての審査」に改めるべきと主張したのは、質問でも触れた通り、わが市では毎年一般会計その他の会計合わせて1,500億円の予算を使って市民生活全般にわたる施策事業を執行しているが、これが総合計画の計画期間10年間の総額では実に1兆5千億円の巨額に上ることを考えると、納税者である市民に対して、いただいた税を使って目指す都市像実現に向けてこれだけ成果があがりました、という明快な説明ができるようにするためである。
これまで、「成果性」に具体的に言及する論調はほぼなかった。反省すべき点だが、議会基本条例制定を契機にこれまでの古い時代の議会のあり方を改革する流れにようやく一歩踏み出すことができたことから、この機を逃すと未来永劫チャンスは巡ってこないと、現在の改革の流れを構成のために記す意味での質問としたつもりである。
特に昨年からのコロナ禍にあっても実現すべき都市像についてはいささかもゆるぎなくそこに向けて市政運営を行ってきたと答弁された通り、都市像実現に向けて現状何をすべきかを考えて必要な修正を加えていく、というあり方は地方経営の基本であり、この点で「持続可能性」を意識した行財政運営と評価することができる。