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令和3年12月定例会代表質問(その5)

代表質問の5問目は「子宮頸がんワクチンにかかる対応について」である。

HPV感染が原因であり、ワクチン接種により予防可能ながんとして、平成25年4月に接種費用が無償となる定期接種化された子宮頚がんワクチンだが、接種後に身体の痛み等を訴える事例が相次いだことにより、2か月後には積極的な接種を呼び掛ける勧奨が中止に追い込まれた。

これにより、接種率は1%を下回るまでに落ち込み、定期接種の位置づけは維持されたにもかかわかず、無償で打てることを知らずに対象年齢を過ぎてしまった女性は、ある大学の研究チームの試算によれば全国で260万人にものぼり、そのうちの7割が仮に接種したと仮定した場合に将来22,000人罹患者を減らすことができ、亡くなる方を5,500人減らすことができた、とされている。

最近ではHPVが中咽頭がん、肛門がん、尖圭コンジローマなど男性がかかる病気の原因ともなることが明らかになり、男性も公的なワクチン接種の対象とする国も増えている現状がある。

本市では積極的勧奨中止後もHPで接種する場合の留意点などを掲載し、希望する者への情報提供を行ってきたとともに、平成29年2月には接種後の健康不安への対応のための相談窓口を設置し、個別の状況に応じたきめ細かな対応を行ってきたことが明らかとなっている。

厚労省でも、昨年10月にワクチン接種の効果やリスクを紹介するパンフレットを自治体を通じて対象年齢の女性がいる世帯へ配布するとともに、本年10月には同省の専門家部会が積極的勧奨の再開に関する議論を始め、ワクチンの有効性と安全性に関するデータが内外で集まっているとして全会一致で積極的勧奨の再開を決定した。こうして11月26日付けで全国の自治体に対して来年4月からの勧奨再開に向け準備を進めるよう通知がされたところである。

こうした経緯を踏まえて、ワクチン接種により予防できる唯一のがんとして、再び周知を促すために今回取り上げた質問である。厚労省が必要なエビデンスを集めて勧奨再開を決定したことは極めて重要であり、マザーキラーといわれる子宮頸がんの撲滅に向けて情報発信していくことは、社会の持続可能性という観点からも必要と確信している。

甲府市は一昨年秋に「健康都市宣言」を行った。その際の代表質問でがん検診の申し込み方法を「オプトアウト方式」に変えることにより受診率向上を目指すべきことを提言し、昨年4月からの「受診しない科目」を選ばせるオプトアウト方式が採用された歴史がある。あらゆる手立てを講じて生命や健康を守るための取組みは4期目挑戦の際の公約でもある。