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6月定例会代表質問の状況(1)

6月10日午後、代表質問に登壇した。前回大まかな質問の流れを記したので、以後何回かに分けて状況について確認していきたい。

1 最初の質問は昨年の住民基本台帳移動報告で甲府市が転入超過となったことを取り上げ、その要因と今後その傾向を持続させるための取組みの考えを質した。

本市を含む地方都市は長い間大都市圏への人材供給源の地位に追いやられていた感があり、せっかく長い間かけて育て上げたのにもかかわらず、進学や就職をきっかけに大都市へ行ったまま戻ってこない、といった解決困難な課題の前に呆然と立ち尽くしてきたように思える。

かつての「増田レポート」が突き付けた衝撃的な報告、すなわち若い世代、とりわけ若い女性世代が少なくなる地域はやがて消滅する、というそのセンセーショナルな内容が契機となって地方創生が国をあげて取り組むべき課題として位置づけられた。

各自治体は自分のところの現状を分析して、総合戦略、人口ビジョンを競って策定し、人口減少のスピードを全力をあげて鈍化させようと苦心してきた。しかしながらなぜ若者たちが去ったまま戻ってこないのか、については明快な答えが出せないでいたと思われる。

こうした状況のなか、世界的なパンデミックとなった新型コロナウィルスが皮肉にも一つの解決策を提示してくれたと思える。いわゆるテレワークやリモート会議などの急速な拡大は、地方での生活を維持しながらの仕事を可能にした。生活するうえでの地方の優位性が認識されだした。我々も知恵を絞りながら、どうしたら若者が戻ってきたくなるような甲府市になるのか議論を重ねてきた。こうした背景を踏まえての今回の質問である。

市長が答弁した内容から、転入超過の状況と要因については、

◯これまでの取組みは実を結び始めたこと。また、新型コロナウイルス感染症の拡大による、地方移住への関心の高まり、デジタル化の加速によるテレワークの浸透などがあったこと

◯その結果、10代・20代の「転入」の増加や、東京圏への「転出」の抑制が図られるとともに、30代・40代の子育て世代、なかでも、30代前半の「転出」が10%を超える減少となったこと

とされた。

また、今後の取組みの点については、

◯こうふコンシェルジュ」による移住希望者に寄り添ったきめ細かな移住相談、県外に通勤・通学する方の定期券購入助成、移住に要する経済的負担を軽減する「移住支援金」の拡充、新婚世帯を対象に住居費や引越費用などを支援する「結婚 新生活支援事業」

◯また、「すこやか 子育て医療費 助成事業」の対象者の拡充、「健康都市」の実現に向け、疾病や障がいの有無にかかわらず、子どもから高齢者まで全ての皆様の健康づくりの推進、日本女性会議を踏まえた女性活躍の加速、災害に強い安全・安心なまちづくりに向けた地域防災力の更なる向上、本市が有する四季折々の魅力あふれるイベントを活用した地域経済の活性化や、都市計画道路などの都市基盤の整備、更には、GIGAスクール構想の推進による教育環境の充実など、引き続き、暮らしに直結する取組の一層の推進を図っていく。

◯こうした本市の魅力をより高めるため、新たな都市観光の拠点として、甲府城周辺における小江戸情緒が漂う空間づくりや、遊亀公園及び附属動物園の整備を進める。

◯加えて、「こうふ開府500年記念事業」を通じて育まれた故郷(ふるさと)を愛する気持ちは、いつまでも心の中に生き続け、定住のみならず、若者など、一度甲府を離れた方が、再び本市に戻る要因になり得るとともに、「ふるさと納税」や都市部と地方を行き来する「二地域居住」など、様々な形で、生涯を通じて、本市と特別な関わりを持つことに繋がるものと期待している。

市長の答弁は、特に最後の部分はまさに私がこれまで一貫して訴えてきたことであり、最初の質問は思った以上に認識の共有ができたと思う。この質問は今回の一番のテーマである「選び取られる甲府市となるために」のイントロ部分としての意義をもつ。

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