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12月定例会(2)

12月定例会代表質問の最初の質問は、来年1月に任期満了となる樋口市政のこの4年間の総括と次の4年間に向けた決意を伺った。

既に9月定例会冒頭で次の4年間の市政のかじ取りを担いたい旨の表明があり、これまでの取組みの1丁目1番地の子ども最優先のまち、こども輝くまちを今後どう展開していくのか、是非とも聞きたかったのが最大の理由である。

わが公明党が2006年に少子社会トータルプランを発表し、「チャイルドファースト社会」を世に訴えて以来、着実にプランに位置付けられた施策を実現させてきたことがあり、これに沿って、私も初当選以来「次の時代を担う存在」として、子どもたちにもっと光を当てるべきことを第一に行動してきた。

樋口市長が初当選の際、「子ども最優先のまち」を公約の第一に掲げたことは、我々の目指すところと軌を一にするものであったことから、我々もこのテーマで政策競争しようと議会で取り組んできた。

まず、樋口市政がスタートしてまもなく始まった総合計画審議会に私が委員として参加したことをきっかけに論戦をスタートした。最大のポイントは「青少年の健全育成」の施策である。

これまで青少年の健全育成といえば、判で押したように「非行防止」であり道を踏み外さないように大人が気を付け指導する、という考えが主流であった。しかし、地区の青少年育成推進協議会に長くかかわってきた経験から、大人が敷いたレールの上でしかものを考えられない、とか、生きられないというステレオタイプの子どもたちを多く生み出してしまわないか、と指摘した。

これまで、小惑星探査機はやぶさの生みの親である川口先生の「加点主義的発想」に共感し、また、少年の主張大会やジュニアリーダーの発表会に大きな衝撃を受けた経験から、子どもを型にはめるのではなく、子ども自体が自分でものを考え、答えを作り出していくような自立した存在に成長していくことを後押しするような施策を考えるべきだと強く主張してきた。

総合計画策定時のこのやり取りがその後の市の施策に大きな影響を与えたと自負している。子ども未来プランの策定、また2期目の公約「子ども輝くまち」で子育てだけでなく、子ども自身に焦点を当てた「子育ち」の視点を取り入れたのは、おそらく私のもっと子ども自身に光を、という主張に呼応したものと思われる。その結晶が「子ども未来応援条例」の制定である。

前任期最後の3月定例会で、後を絶たない悲惨な虐待事件に、あまりにも生命軽視であり、子どもを親や大人の「所有物」としかみていないのではないか、という怒りに似た感情もあり、今こそ子どもを一個の人格として尊重し、権利の「主体」として保護していく子ども権利条例の制定を市長に迫ったのに対し、市長がその場で制定作業を指示すると即答した。

その制定作業のプロセスで先ほどの「子育ち」に視点を入れて子どもの未来を「応援する」という内容にブラッシュアップしたのが子ども未来応援条例である。我々の主張が見事に凝縮された珠玉の条例であると申し上げたい。

樋口市長が2期目を迎える際に、「善政競争」しましょうと代表質問で呼びかけた。執行機関と議事機関と役割の違いはあるにしても、市民福祉の向上のため、という目的観は共通であり、お互いが知恵を絞って市民福祉向上のための政策を練り上げましょうという趣旨である。

2元代表制とか言葉を弄ぶのではなく、真に政策競争して市民福祉のため真剣に議論しブラッシュアップしていくことこそが、中核市にふさわしい執行機関と議会のあり方だと申しあげたことに対し、市長もこれに応え、答弁のなかで2期目の今期、中核市移行、開府500年などについて善政競争の賜物と明言していただいた。

そして次の4年間の基本的な考え方として、「本市の未来創りのため、これまで以上に子どもたちの笑顔を育むことが重要であると考え、これまでの子ども最優先の想いのもと、子どもの夢やこうふ愛を育むことができるまちづくりをはじめ」とする様々な取り組みを進め、「未来を担う子どもたちをはじめ、甲府を愛するすべての市民の皆様の現在(いま)に責任を持ち、希望ある未来を約束できるまちづくりを進めて」いくと答弁をいただいた。

「議決権」しか持たない我々がいかに政策形成に関与していくか。市民の皆様からの声を実現するためには、「執行権」を持つ市長と議論を重ね、合意形成に導く必要がある。いたずらに自己主張ばかり繰り返し、受け入れない相手を一方的に非難していつまでたっても平行線のまま、というケースを初当選以来未だに見るにつけ、なぜ自分の主張が合意形成に至らないのかをよく考えるべきと常に感じてきた。議員個人の主張に同調しなくても議会軽視にはならないことは当然のことである。なぜなら、それは議会という組織内でオーソライズされたものではないからである。

多様性の時代、ダイバーシティの時代といわれる今、自分の主張が常に100%認められるということはあり得ない。特に税金の使い道を決める議会の場面ではなおさらのことである。このことを議事録として残しておくための代表質問の第1問目である。

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