このところいろいろな人と語り合う機会が多くなっている。主に議員としてこの4年間に取り組んできたことについてお話をさせていただいているが、高校3年生相当までの医療費の窓口無料化の拡大、犬猫の殺処分ゼロに向けた取り組みに関心を寄せる方が多い。
いずれも今任期で取り組む重点的政策に位置づけ、本会議で提言して取組みが進んだものだが、取組みを進めることの理由や横たわっている課題について丁寧に説明して多くの方から共感をいただいた。
医療費の窓口無料化の対象年齢の拡大については、本市においてはわが党が過去から力を入れ、順次拡大してきた。小学校6年生までの窓口無料の拡大は県内他自治体に先駆けて実施し、これが他自治体に波動を起こし、いつの間にか高校3年生までへ対象年齢を拡大する自治体においていかれた状態にあった。この間多くの子育て真っ最中の方から本市でも高校3年生までの拡大を熱望された。
他自治体に比して圧倒的に多くの人口を抱え、様々なニーズにこたえていかなければならない一方で財政基盤が必ずしも強固とは言えない本市にあって、医療費の窓口無償化の対象拡大はかなり困難な状況にあった。
最も大きな壁は、窓口無償化の自治体に課する「国庫補助減額調整措置」いわゆるペナルティ措置である。重度心身障がい者の医療費窓口無料化についてもこのペナルティ措置が制度の拡大に大きく立ちはだかった。
財政基盤の脆弱な地方自治体にとって、この減額措置は財政上大きな痛手である。減額されなければその財源を使って他の福祉措置に振り向けることができる。我々が窓口無料の対象拡大を訴えたとき、このペナルティ措置の改善を国会で取り上げていただき、その結果一部緩和された事実を提示して、「ボトルネックとなっているペナルティ措置の改善に党をあげて取組んだのはわが党だけ」であり、課題解決の道筋を示して、本会議で高校3年生までの医療費の拡大を強く訴えた。その結果、令和5年1月からの制度実施となったものである。
およそ要望を繰り返すだけでは問題の解決にならないことが多い。執行当局にとっても国補の減額措置がネックとなってなかなか実施に踏み切れないことは我々も承知しているし、対象拡大を要請する以上、そのネックとなる課題解決についても汗をかかなければ無責任である。この点でわが党と要望だけを繰り返す他党との明確な違いがあり、当局がわが党の本会議での提言に対して制度実施に踏み切った理由がここにあると思われる。語らいの中では、必ずこの経緯をお話ししている。
もう一点の殺処分ゼロに向けた取り組みについても次第に支持が広がっている感がある。
2019年に本市が中核市に移行したと同時に甲府市保健所がスタートした。これに伴い動物愛護の業務が固有の業務になった。以前動物愛護センターにまつわる様々なエピソードを耳にするたびに、生命軽視ともとれる社会の風潮に強い違和感を感じたのが殺処分ゼロに向けた取り組みのきっかけとなった。
この4年間の間に適正飼養の意識の啓発や地域猫の取組みの紹介、さらには譲受希望者の事前登録制度など、大いに前進した。保健所の担当職員の熱意あふれる取組みに敬服する次第である。甲府市が共生社会へと一歩一歩近づいていることを実感する4年間である。
今後こうした流れをさらに加速させることが求められることは必至である。