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12月定例会閉会

5日開会した甲府市議会12月定例会は、18日最終日にすでに可決成立している低所得者への7万円給付事業を除く案件すべてを可決し閉会した。

今議会での主なトピックについて振り返ると、

①まず何といっても開会日に別途提案され即日可決された、低所得者への物価高騰支援としての7万円給付事業であり、

②わが会派が9月定例会で提案したがん患者のアピアランスケア事業の予算計上、である。いずれもわが党が国地方のネットワーク力を最大限生かして実現した施策である。

このほか、議論となった案件として、水道料金の改定がある。来年4月からの施行を目指しての条例提案があり、31年ぶりの料金改定を行うものである。この間、2度にわたって料金引き下げを行ってきたが、老朽化した施設の更新費用や想定される災害に対処するための耐震化、水害対策などに適切に対処するために、水道料金等審議会の審議を経て料金引き上げを行うものである。

料金改定を内容とする条例案件は所管の環境水道委員会に付託され、当局への質疑を経て、委員同士の討議を行った。今の物価高騰の状況下に料金を引き上げるのはいかがなものか、という反対意見の一方で、今後3年間に老朽化した施設の更新費用、災害に対処するための耐震化費用などを見積もると149億円の巨額となり、その財源をどうねん出するか考えた場合に料金改定もやむを得ない、という賛成意見もあり、議論が白熱した。

甲府市の上水道事業は100年を超える歴史があり、給水区域は甲府市だけでなく、甲斐市や中央市の一部、昭和町に給水しており、これまで職員体制のスリム化やアウトソーシングなどによる事業自体のスリム化、経費削減など、経営努力を重ねて、重要なライフラインである水道水の安定的供給に努めてきており、地方公営企業として健全な経営を実現してきた。

公営企業は独立採算制の原則のもと、受益者からの料金収入を中心に事業を組み立てており、いわゆる一般会計からの支援である「繰り入れ」は制度上極めて制限されている。一部では、もっと一般会計からの繰り入れを拡大すべき、という意見もあるが、先ほどふれたように、給水区域が他自治体にまで及んでいるゆえに、甲府市の「税金」が他自治体のために使われる結果となることには甲府市民の理解が得られない。

審議の経過で、健全経営を行っている水道事業者ほど国の補助や起債制度について、かえって不利な扱いを受けるという実態があることに驚きを禁じ得ない。水の供給は人間の生存にとって必要不可欠であり、安全で安定的な水道水の供給事業はなにをおいても取り組まなければならない最重要のインフラである。これを地方の一水道事業者のみに背負わせるのはあまりにも酷である。

こうしたことを委員間討議で私も指摘し、料金改定は現時点でやむを得ないとしても、これまで同様の経営努力や漏水検知などせっかくの貴重な水道水のロスを徹底的に抑える努力を求めるとともに、国に対して、国庫補助の拡大や起債制度の拡充など必要な支援を議会として求めていくべきだ、と訴えた。

採決の結果は料金改定条例案が賛成多数で可決され、本会議でも賛成多数で可決された。とともに、私が提案した国への財政支援を求める意見書案が委員会、本会議のいずれも全会一致で可決され、国へ送付されることとなった。

(‘本市議会が令和3年に議会基本条例をつくり、議案の賛否の決定のほかに、執行上の注文を付けるという選択肢もありうることを「委員間討議制度」で可能にしたことは、その運用を的確に行えば大きな成果を生むことが次第に議会内で浸透してきた感がある。これは私が議長に就任した際の「公約」の一つであり、議会のチェック機能の充実はもちろんのこと、住民福祉の向上という観点からの議会の提言機能の確立を目指した、甲府市議会の大きな財産となると確信している。

(‘代表質問の状況については別の機会に改めて稿を起こしたい。
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