甲府市議会3月定例会は、3月13日から令和6年度当初予算の審議を主とする予算特別委員会が開かれている。
初日の13日は、当局からの総括説明のあと、各会派からの総括質問が行われた。6会派からそれぞれ答弁含めて30分という時間で市政の方針等について質疑がなされる。
私も会派公明党を代表して質問に立った。以下その概略である。
最初に、現総合計画が2年後に計画期間満了となる中での次年度当初予算について、目標とされた都市像の実現度について評価を伺うとともに、次計画の策定について考え方を伺った。行財政運営にとって総合計画がいかに重要かを改めて当局、議会ともに再確認するために取り上げた。
市長からは、国に先駆けて進めてきた子育て施策の推進、開府500年を通じた郷土愛の醸成などによる人づくり、都市観光の拠点となる甲府城周辺整備や日本遺産の御嶽昇仙峡などの地域資源を生かした活力の創出、ゼロカーボンシティの取り組みなどが都市像実現に寄与している、という答弁があった。
次期総合計画は策定過程での市民参画が強調され、市民の理解と協力のもと策定していくとの考えが示された。この点は、まちづくりの指針としての性格もあるため重要な視点であるということを申し上げた。
2番目の質問は、昨年再び転出超過となった人口問題について取り上げた。ACLの戦いで日本中を熱狂させたVFKの活躍を引きながら、再び甲府が選ばれる都市になるための取組み方針について質したものである。
答弁では、子育て世代が安心して子どもを産み育てられる環境づくりを加速させること、子どもたちの「個別最適な学び」をさらに進める先駆的な取り組みを展開すること、さらに充実した雇用機会の確保を進めるとともに、甲府のまちに住みたいと思っていただけるよう移住定住に直結する相談支援や郷土愛の醸成など、選ばれるための取組みを進めるとのこと。
すべてこれまでの議論により輪郭が明確化した取り組みばかりである、さらにこうした取り組みが必要な方々に届き、移住定住先の選択肢となるよう訴求力の高いプロモーションにより発信していくとし、新年度新たなプロモーション開発するという。これぞ、「善政競争」そのものであり、我々の会派がその先導的役割を果たしてきた証である。
3番目の質問は新たな地域資源となりうる給水スポットの取組みについてである。
一昨年6月定例会で取り上げ、昨年市役所本庁舎1階に設置された給水スポットが好評で、いずれここを中継点として、中心街のまち歩きも活発になることを見越して、まちの回遊性と甲府のおいしい水というコラボが甲府城南側エリアの整備と動物園の再整備などと連動して大きな人の流れが期待される。そのための給水スポットの増設について伺ったものである。
答弁では、甲府駅南口の観光案内所への給水スポットの設置が明言されたほか、もう一か所もどうやら考えているようである。いよいよ新たな地域資源が来年度生まれそうである。
最後の質問は、動物愛護の取組みである。次年度は飼い主のいない猫に対して地域猫活動の理解促進につながるよう、トイレ設置費用の助成制度が計上されており、こうしたことを含めて動物愛護の取組みについて伺った。
答弁では、今後さらに遊亀公園附属動物園とも連携して、命の大切さを学び、また情操の涵養にもつなげていく、とされた。
以上が今回の総括質問の概要であり、各会計別の個別審査がスタートした。
相変わらず、審査のあり方については改革の余地が数多くある状況である。今行われているのは審査に必要な情報収集としての質疑であるが、最終的に求められるのは、予算案が「いいか悪いか」という結論であり、予算審査の場で予算要望するなど、論外である。予算案に納得できないのなら修正動議を出せばいいし、反対するという態度をとればいい。こうした初歩的な行動をとらずに延々質疑の時間を「占拠」するのはいかがなものか。
繰り返しになるが、議案は「議会」に提案され、「議会」の答えを当局は求めているのであって、議員個人の答えを求めてはいない。こうした基本的なことを押さえないから、疲れる委員会になってしまう。審査は決して議員個人の研究発表の場ではないし、トークショーの場でもない。要望を実現したければ、議員間討議で提起し、意見集約して決議し、「議会の意思」として当局に示すという手順を踏むべきである。現状は残念ながらまだまだ成熟していない。