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6月定例会質問予定概要(5)

最後の5問目は、こどもの読書活動の支援について取り上げる。

今後益々社会が混沌化し、最適解が見つけ出しにくくなっていくことが確実視される状況のなかで、子どもたちが妥当な解を生み出していくことが要請されると思うが、その力を生み出すのが、良書に親しむ、活字文化をより推進するということだと考える。子どもたちの考える力を後押しするための図書の充実、特に学校図書の充実について今後どのように取り組んでいくのか、当局の考えを質したい。

概ねこんな内容で迫る予定である。以前子どもの読書活動の推進を、という質問を投げかけたことがある。わが党が良書に親しむことが子ども期の感受性、想像力、課題解決力の養成に大きな影響を与える、と計画的な読書活動を提言した経緯があるが、ブックスタート事業やセカンドブック事業、朝の10分間読書を全国的に展開してきた。

活字文化の復刻を、という党創立者の呼びかけで、活字に親しむことが考える力を涵養することから、次代を担う子どもたちがこれまでの経験知からは課題解決困難な事態に直面したときに、いかに「解」を作り出していくか、そのための読書の習慣は重要である、と訴えてきた。

私自身もこれに加えて、小惑星イトカワから奇跡的に石を持ち帰ったハヤブサのチームリーダー、尊敬する川口先生の「加点式思考法」を援用しながら、「自分の頭で考える」習慣をつけることが重要であり、そのためにはしゃにむに読書すべき、とこれまで訴えてきた。

ハヤブサは途中通信不能になり、試料採取はおろか帰還さえ絶望視されたことは有名な事実である。こうした事態に直面したときに、川口先生は、「どうしたら解決できるか」みんなで考えようというスタンスで、帰還を信じてメンバーを鼓舞し続けたと思う。もちろんメンバーも誰一人帰還しないというのはあり得ないという思いだったに違いない。

加点式思考法。実にその通りだと思う。100点以上をとりたくても100点で足切りされる。逆に1つでも間違えると速攻で減点。これをこれまでの青少年の育成分野に当てはめると、大人の敷いたレールを踏み外さないように守って生きていけば、減点されず、「いい子」という評価がたやすく得られる。

だが、これでは、減点を回避するためにあえて挑戦しない、という消極的な生き方に直結しがちであり、しかもこれまで直面したことのないようなイレギュラーな事態に遭遇したときに右往左往してしまいそうである。

こうした自らの頭で考えて自分で答えを出すという苦闘を経験してくれば、もっといい解を見つけられると思うし、そのための感性を養成するのが、読書であると今でも信じている。

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