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着眼力・構想力

2月12日午前10時から市議会議長会主催の議員合同研修会が開かれた。元自治事務次官の松本英昭氏を講師に迎え、「地方自治は創造とチャレンジの時代」と題した講演を拝聴した。

自治とは、「自前の政策・施策を樹立し、自前の戦略をたて、自前で適切に管理執行すること」と定義づけている。この「自前で」という点が自治の精髄である。上から(国から)いわれたことを遂行するのではなく、地方が自ら考え行動することを要請している。国の「機関委任事務」の廃止はこの表れである。

これまで「地方自治の本旨」という憲法上の根拠はあったものの、真の「自治」とはほど遠く、権限や財源は中央(国)が大幅に握っていたのが実情である。国の策定する政策はいわゆる「ナショナルミニマム」であり、個々の地方の実情にそぐわないものも多々あり、地方の実情に見合った個性的な施策展開を行うことは、様々な障害から(規制の存在や財源不足など)困難な場合がきわめて多かったのが現状である。

ここ数年の「地方分権」の主張は、こうした地方の自主的な「自治体経営」をより実現に近づけるために提唱されてきたものである。これを現実のものとするために、自治体での政策立案能力が今後ますます求められることは当然のことである。松本氏は、「創造」がカギを握ると指摘している。

これまでのように国からの政策を実行していればよかった時代では、自分の頭で考える必要はなかったものが、これからは「自前」で解決することが求められる。権限とともに「自己責任」が強調されるのは、この点からのことである。

それでは、地方が自前で自治体経営を行う上で必要なことはなにか?氏は、「着眼力・構想力」が重要と指摘している。自治体が自前の政策を立案するうえでは、まず課題がどこにあるかを見つけ出すことが重要である。これは基本中の基本である。どこに課題があるかを見つけられないようでは、自前の政策立案は到底できない。これは議員が政策提言する場合でも全く同じことである。

こうした課題認識(着眼)から、ではこれを解決するためには何をすべきか?ここで「構想力」が求められるのである。この着眼力と構想力こそが政策立案に重要な能力である。

着眼力と構想力。議会人としてこのスキルをもっと磨き、当局をうならせるような政策提言をどんどん行っていければ、議会の活性化につながるし、ひいては自治体経営により一層貢献できるのではないか。いわば、議会と当局の「政策競争」でより地方分権が進むと確信する。だから、今考えるべきは、定数や報酬の削減ではなく、こうした議会・議員の機能強化、スキルアップである。でなければ、ますます議会の存在意義が低下し、市民の議会への信頼はますます薄れていくことだろう。

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