G-QCX3G9KSPC
閉じる

地域での支え合い

1月25日午前10時から、市議会公明党5名の議員で、地元中村町のいきいきサロン「たんぽぽの会」にお邪魔した。公明新聞の取材も兼ねてのことである。

いきいきサロンは、平成21年度から在宅高齢者のひきこもり防止などの目的で甲府市がスタートした介護予防ともいえる事業である。当初事業期間をあらかじめ5年と設定し、来年度で一応の終期を迎える。

地元自治会連合会では6つの単位自治会すべてで市内でも早い時期にサロンの立ち上げが行われている。その陰には、地区社会福祉協議会の尽力があり、また、地域福祉活動推進員が中心となって、民生委員や自治会役員などの協力があって運営が可能となっている。

この日お邪魔した地元中村町のいきいきサロンは、「中村町たんぽぽの会」との愛称で、毎月第4土曜日を開設日とし、常時20名近くの高齢者が嬉々として集っている。毎回、いろいろなテーマを決め、歌を歌ったり切り絵や体操などの手軽に楽しめるレクをしたりと、中心者の地域福祉活動推進員の依田さんにお骨折りいただいておかげで、皆さん和やかな時間を過ごされている。

この日は、富士川町十谷ゆかりの郷土料理「みみ」づくりを楽しんだ。「みみ」を粉から練ってつくり、大なべで野菜と一緒に煮込み、皆で試食した。ほうとうに似ているが、麺が「みみ」という一口サイズの麺であり、コメをすくって米俵に詰め込む際の道具である「み」に形を似せて作ったところに名前の由来があるそうだ。

今回の視察の目的はもちろんこの「みみ」を食べることにあるのではない。いきいきサロンに「地域で高齢者を支え、ケアしていく」一つの形を見出しているからである。

近年、地域においても次第に人間関係が薄くなり往々にして閉じこもりがちになる高齢者に、「交流の場」を提供し、生きがいを感じていただく絶好の機会としてのいきいきサロンである。講演会などのような「一方通行」の集まりではなく、参加型、体験型の集まりである点で、いわば「双方向性」をもつ。

その運営は、地域福祉活動推進員、民生委員、自治会役員があたっており、こうした方々の熱意と努力に支えられている。重要な「人的資源」である。こうした方の労苦があるからこそ皆さんが集いあえる。また近況を確認し合ったり、近所で心配な方がいる場合や、生活上不便を感じていることなどの情報がもたらされ、自治会や推進員、民生委員などの迅速な対応も可能となっている。

一見地味な活動のように見えるが、実はこれからの高齢化進行の地域社会の在り方を考えるうえでは、きわめて示唆に富む取り組みである。地域包括ケアシステムを考えるうえで、大きな参考となるといってよい。

介護施設、医療施設などのセーフティーネットワークにつなげるためには、こうしたサロンなどを通じた地域内の高齢者の状況がリアルタイムで関係機関に情報共有される必要がある。高齢者を地域で支えていくためには、実は「誰が」高齢者の状況を把握していくのか、という点が重要である。

先日も指摘したように、「客待ち」ではこれからは立ち行かない状況にきている。こちらからの高齢者へのアプローチが必要であり、そのための「人的資源」がなければならない。いきいきサロンの運営にあたっている方々は、この意味での重要な「人的資源」であり、今後こうしたマンパワーの発掘、育成こそがまさに求められる。

しかし、はたして、現状の地域社会の状況はこうした課題に耐えきれるのだろうか。自治会加入率は年々低下し、また、地域活動の担い手は高齢化、また減少の一途をたどっている。フォーマルなサービスの充実強化も必要ではあるが、こうしたサービスはケースが発生した際の「セーフティネット」である。誰かが地域に住む高齢者からのSOSを受け止め、これを関係機関につなげていく役割を担わなければならないが、地域の現状から考えると背筋が寒くなる。

3月議会では、今後の地域包括ケアシステムの構築を見据えて、今現在の地域のこうした課題を取り上げながら議論を展開していこうと思っている。どこまで行っても「地域から」である。
\"

最近のコメント

表示できるコメントはありません。