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会派行政視察(1)~山鹿市その1~

2月12日~14日の日程で、我が会派5名で熊本県山鹿市、人吉市、水俣市の視察を行った。調査項目は、少子化対策、歴史等を生かしたまちづくり、読書のまちづくりである。
このうち、山鹿市では、「やまが子育て浪漫物語事業」と「歴史・文化・景観を生かしたまちづくり」について視察を行った。2回に分けて状況を留めておく。

山鹿市は平成17年1月に1市4町が合併し、新たな「山鹿市」としてスタートした。面積は約300㎢で熊本県の北部に位置し、北部を中心とする緑豊かな山林は52%を占め、また中央部を流れる菊池川流域には豊かな田園が広がるなど、自然環境に恵まれた地勢である。

人口は微減状態が続きH22の国勢調査では55,391人、世帯は微増の19,308世帯と核家族化の進行がうかがわれる。
最初の視察項目は「やまが子育て浪漫物語事業」である。内容はどの自治体でも策定している「次世代育成支援行動計画」であるが、そのネーミングから、子育て支援への並々ならぬ決意が読み取れる。

これが最も表れているのが、平成22年3月議会での「子どもはやまがの宝だ」という市長の宣言である。この出発点から「やまが子育て浪漫物語」と称する次世代育成支援計画がスタートしている。
「子どもに夢を、子育てに温もりを」を基本理念に、「子ども・若者が希望を語り、夢を育てられる環境づくり」、「地域の一人一人が子育てを温かく見守り支える体制づくり」の2つを基本目標に据えている。ここに、地域全体で子育てを行い、「ここで生まれてよかった、ここで子どもを育ててよかった」と思える地域づくりの方向性が明確に打ち出されている。

具体的な施策は7つの柱にそれぞれ位置づけが行われているが、特に次の点に注目した。

一つは、大きな夢を描き、人生を豊かにする読書コミュニティづくりを推進するとしている点である。子どもたちが本との出会いを通して大きな夢を描き、人生をさらに豊かにしていくために、絵本・児童図書や各種図書・資料の充実を図るとしている。また、いつでもどこでもだれでもが本を身近に感じ、手に取ることが出来る読書コミュニティづくりを進めるとしている。
この着眼点はさすがと思わせる。まず子供がしっかりと人格形成が行えるような環境整備のためには「読書」が重要なキーワードであることを鋭く見抜いている。私も市議会で子ども読書活動推進計画の策定を提案し、また図書館のネットワーク化を提言してきたが、「良書」に親しむことは、物事の本質を見抜く力、自分の考えをきちんとまとめ上げる力を育む上で、また豊かな想像力を育む上で極めて重要である。

そして、もう一つは、家庭と仕事が調和できる環境づくりを推進するとしている点である。男女共同参画社会の進展とともに、女性も仕事を持って社会で活躍する時代となっている。こうした時代の変化が子育てに障害とならぬよう、保育サービスの充実とともに、企業・商店主らによる子育て支援・従業員支援の取り組みを支援するとしている。
その特徴的な取り組みが、「子育て応援の店」の登録事業であり、例えば外出中にミルクが必要になったときに、お湯を提供したり、授乳のために立ち寄ることが出来る「赤ちゃんの駅」と登下校時の見守りや、子どもたちが外出中、気軽に立ち寄ることができる「子どもの駅」がその内容である。

その温もりある取り組みは、人間関係が次第に希薄化していく現代にあって、「交流」をキーワードとしてまちづくりを行っていこうとする山鹿市の熱い決意が伝わってくる。こうした取り組みは、甲府市の中心街でも取り入れることが出来るのではないか。どこまでいっても「人」と「人」との関わりが人間社会の人間社会たるゆえんである。

山鹿市では、「子育ては浪漫」であるととらえている。祖父母から父母へ、父母から子どもへと脈々と引き継がれてきた子育てのたすき、この「いのちのリレー」を地域全体で担っていこうとする。「子どもはやまがの宝」という思想が随所に貫かれている。

翻って甲府市においても市長がたびたび「子どもは甲府市の宝」と訴えている。認識は同一だ。私も大いに賛成である。そのうえで、地域全体をうまく巻き込んできたかというとまだまだという感がある。今回は山鹿市の取り組みに謙虚に学びたい。

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