G-QCX3G9KSPC
閉じる

議会基本条例制定へ向かうべき~被災地の視察を通じて

8月6日~8日の東日本大震災被災地の議会の状況視察を通じて、改めて議会の役割や権能、機能について考えるきっかけを与えていただいた。

とりわけ、大規模災害に直面して、行政機能の低下や復興に向けたまちづくりの場面で、議会という「組織」として活動していくことが求められることが明らかとなり、そのための現行制度が抱える課題について整理する必要があることを痛切に感じた。

思いつくままに課題を挙げてみれば次のとおりとなる。

(1)災害が発生した場合に、議会開会中のときは、議案審議その他の議事をどう処理していくか。災害対策本部が当局に設置されたときに、「議会」はどういう行動をとればいいか、例えば議会独自で情報収集や被災者支援にあたるべきか、議員個人の個々の活動に任せるのか、など。

(2)平常時においても、首長とは別に直接選挙で選ばれる議会であり、2元代表制という点からは、議会も一つの組織であり、その組織としての意思決定はあくまでも議会内部での徹底した議論を通じて行われるべきであるが、現行の制度は単に議員個人対当局という構図であり、議会の意思決定である「議決」も、個人の意見の単純な集合に過ぎない。

(3)議案審査も例えば委員会という制度上の場で、各議員個人が当局とのやり取りの中で行う質疑の域を出ず、当局を交えず議会だけでのお互いの議論という制度になっていない。そのため議会という組織の意思決定という形とは程遠い。

(4)市民に対する議会としての情報発信が、「議会だより」といういわば一方通行のものであり、市民からの意見の吸い上げという双方向的な形になっていない。

(5)議会自体に本来立法機能が付与されている点からみれば、組織としての自律的活動をある程度要求されているものと考えられるが、現状では「意見書」の提案ぐらいしかその場面がない。

これらの課題が指摘されるが、いずれも市民の負託に応えられる議会への転換が求められるのであり、その機能の充実の要請である。

少子高齢化という社会構造の急激な変化、しかも2025年問題が眼前に突きつけられ、なおかつ人口減少社会へと向かうこの時点でこれまでの制度が疲労を起こしている可能性は否定できない。全国の自治体で議会基本条例制定の動きが加速しているのも、こうした課題意識から、議会の機能の充実、明確化を図り、真に市民の負託に応え得る議会へ転換していこうというものである。

県都甲府市のわが議会でもこうした問題提起を行い、一つ一つ課題整理をすべき時ではないだろうか。少なくとも組織体としての要請が憲法や地方自治法で要請されている以上は、組織としての機能の充実を真剣に考えていかなければ、その本来の役割である執行機関のチェック機能も覚束なくなるのではないだろうか。

\"

最近のコメント

表示できるコメントはありません。