いよいよ市議選告示まで1か月をきった。今日から数回に分けて、3期目挑戦に向け重点的に取り組む政策について説明したい。重点的取り組む事項については、「3期目に向けて」ページを参照していただければ幸いである。(現在閉鎖中)
1回目の今回は、「高齢化社会に向けてである。
重点的に取り組む政策として、①地域包括ケアシステムの適切な構築 ②一人暮らしの高齢者の見守り体制の強化 ③高齢社会に対応した交通システムの充実 を掲げた。
一昨年の6月議会で初めて「2025年問題」を取り上げた。これまで少子高齢化問題について一般的な課題として取り上げる議員はいたが、2025年に団塊の世代が福祉受益者へ大量移行するという具体的な形で課題提起したのは、市議会としてはこれが初めてである。
2025年問題とは言うまでもなく団塊の世代がすべて75歳以上となり、介護や医療などの社会保障ニーズが一気に増大する一方で、支える世代の相対的な減少により、社会の持続可能性が確保できるか否かという極めて重大な課題である。
社会保障制度の再構築という国レベルでの政策展開とともに、基礎自治体においても、こうした圧倒的多数の高齢者の生活をいかにして地域で支えていくか、という避けて通れない課題に直面している。
地域包括ケアシステムは、こうした課題を解決するための、医療と介護の緊密な連携を中心とした地域での仕組みづくりを目指すもので、今後10年以内に各自治体で構築すべきとされている。
現在、甲府市においてもシステム構築にむけた作業が進められているが、その目標は「高齢者がいつまでも住み慣れた地域で自分らしく暮らしていけるよう」医療・介護・予防・生活支援などのサービスを一体的に提供できるシステム作りを行っていくとされているように、中心となるのはおそらく在宅での地域生活の継続という点にある。
医療や介護といった、いわゆるフォーマルなサービスは国等による経費の裏付けがあることから、計画的に増やすことはある程度可能であり、その連携についても地域包括支援センターの機能強化という形で比較的スムーズに対応することは可能である。
しかしながら、一昨年の議会で取り上げたとおり、重要かつ困難な課題は、こうしたケアシステムができたとしても、誰がどういう形でシステムによるセーフティネットにつないでいくか、である。
地域で暮らしている高齢者にとって、昨日元気であっても今日突然具合が悪くなったり、あるいは室内で転倒して動けなくなるなど不測の事態に見舞われる危険は常にある。運悪く誰にも気づかれずに孤独死という最悪の事態に陥ることも時折報道で目にするとおりである。
高齢者の異変を察知するこうした「気付きのシステム」も決して見落としてはならない重要な課題である。国はこの部分について、日常的な高齢者の見守りにあたる地域でのボランタリーな人材発掘を「互助」という概念を使って進めようとしている。いわば、インフォーマルなサービスといってよい。
この「気付きのシステム」の構築は、日常的な地域づくり活動をいかに地域が主体的に取り組んでいるかにかかっているといっても過言ではない。こうした地域活動を通して日常生活の中で当たり前のように隣近所に住む高齢者を気にかけていく生活習慣が出来上がると考えている。
そこには、地域内での最低限の「連帯意識」すなわち同じ地域に住む同士だから、という意識の芽生えがある。これを私は「お互いに支え合う地域社会」という形で訴えてきた。
だが、10年以上前から地域の現状を目の当たりにしてきた経験、つまり、地域活動の担い手の減少というおそらく全市的な現状からは、その道のりには大きな困難が横たわっている。
だからこそ、高齢化社会に向けて、という場合に、究極的には、地域での様々な活動に多くの世代が「プレーヤー」として登場することによる地域コミュニティの強化こそがその具体的な解決策であると改めて訴えるのである。
地域での日常生活をすべての世代がお互いに支えあいながら送っていく。そのための普段からのコミュニティ活動であり、万が一のための「地域包括ケアシステム」であり、さらには移動手段に乏しい高齢者のための交通システムの構築である。
全ては、地域での日常生活をいかにして多くの主体によって支えていくかに帰着する。これはまちづくりのひとつのそして今後益々重要となる側面である。