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明日から本会議

甲府市議会は先週11日召集され、会期を23日までと定めた。明日16日から3日間は本会議を開いて、各会派による質問を行う予定である。

改選後初の議会であり、新人議員も何人か登壇予定であるときく。どんな展開になるか興味をひくところである。

2月の窓枠落下事故についても取り上げられるかもしれないが、この件について自治法の規定をひきながら、若干考察してみたい。

2月17日早朝に発生した市役所4階窓枠落下事故については、発生直後から当局及び業者による緊急点検、安全確保策、原因究明が進められ、幸いなことに人的、物的両面にわたる被害は発生していない。

3月定例市議会が直後に控えており、議会としても一連の事務処理について調査することが求められるが、状況から見て所管の総務委員会で行うことが妥当であると考えられた。

一部では、自治法100条の調査権を検討する必要があるとする声もあったが、大きな被害が発生していないなか、当局及び業者の取り組み状況から見て、所管の常任委員会の事務調査(自治法109条第2項)で対応することが妥当という結論になった。

前期の総務委員会では私が委員長を務め、本件に関して、最終的に業者を参考人に呼ぶなど計3回の詳細な調査を行った。
その結果、落下個所の腰壁の「クリープ」と呼ばれる「ゆがみ」が想定値を超えたことが直接の要因と考えられること、建物本体への影響はなく、安全性に問題はない、という緊急調査結果が報告された。

最終的な報告書は3月末に出来上がり、委員会の要請もあって、専門家による第3者委員会の検証を4月以降鋭意行うことが当局議会双方で確認された。

この時点ですでに議会としては総務委員会の調査によって、必要な対応は行われ、第3者委員会の検証が完了する時期に再度委員会を開いて、最終的な原因特定、責任の所在の明確化を報告させる運びとなっている。

それまでの間は、必要に応じて閉会中の委員会審査で対応する予定であった。

自治法では、議会の権限として、98条で当局に対して書類の検閲及び報告請求を規定している。これはあくまで「報告」を請求するにとどまることが、100条との対比において明らかである。

100条では、いわゆる市政の根幹にかかわる重大事件、たとえば不祥事などについて、「調査権」を規定している。これは国会の国政調査権と同等のもので、強制力をもつ強力な権限である。いわば「伝家の宝刀」といえる。

この場合は、特定の事件を示して議会の議決により特別委員会を設置して調査を行うのが通例である。これがいわゆる「100条委員会」である。

他に「事務調査」が出来る機関としては先程の109条の常任委員会、特別委員会だけである。

こうしてみると、本件窓枠落下事故について、100条委員会を設置しない以上、所管の常任委員会で調査するしかないことになる。だからこそ、総務委員会が調査の主体とされたのである。

常任委員会は議会が閉会中でも、所管事項について議会の議決を経ることによって審査することができる。

自治法の規定によって議会が活動能力をもつのが「会期中」に限られ、閉会後は次の会期まで活動できないかわりに、常任委員会にその所管事項についての調査活動能力を付与しているのである。

しかしながら、5月29日の「全員協議会」の状況は、こうした自治法の規定からははなはだ疑問という残念な結果となってしまった。

最も重要な点は、5月29日という日は、まだ議会が招集されていないということだ。すなわち「議会」としての活動能力をもたず、従ってその権限を行うことはできないということである。

そもそも、「全員協議会」というのは自治法上はどこにもその名称が出てこない。その依拠するところとしては自治法100条第12項の「協議又は調整の場」ということであろうが、これは議会内部での協議調整の場という意味であり、執行機関に対する調査権限を与えたものではない。

「議会」が自治法101条で首長に召集権が与えられ、102条で「定例会及び臨時会」だけが「議会」とされていることからすれば、「全員協議会」は自治法で様々権限を与えれれている「議会」そのものではない。

こうしたことから、5月29日は当局から窓枠落下に関する経過と対応の情報提供を求めただけで、決して「調査」のために開いたものではないのである。これを「甲府市議会」と捉えることは、自治法の規定からは妥当ではない。冒頭議長から趣旨説明があったのに、いつもの「調査追求モード」になってしまったことは、非常に残念な結果だった。議長が整理権を発揮してストップさせなければいけなかったが、オロオロするばかりだった。

議会、すなわち「本会議」と「委員会」の関係は全て自治法に規定されているとおりであり、これを意識していないようでは、その資質を大いに疑わなければない。

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