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6月定例市議会から

甲府市議会は、6月16日から18日までの間本会議を開き、質問戦を行った。副議長として、休憩後の議事進行を担わせていただいた。

議長席から各議員の質問と当局の答弁を聞かせてもらった。今回は新人議員も多く登壇したことにより、ある意味新鮮な空気が議場内を漂った。

改めて感じることであるが、この質問戦、現状の制度では質問議員個人と当局のやりとりだけであり、議会対当局という図式にはなっていない。この点は、「地方議会 その現実と改革の方向」で竹下譲氏が指摘しているとおりである。

いってみれば、1人対市長以下当局であり、他の31人の議員は質問に何の関与もなく、黙って聞いているだけである。広い議場の中で、持ち時間を与えられて自己の主張をぶつける構図だが、たとえその主張に異論のある場合でも他の議員の発言は許されない。

当局の答弁も市長、あるいは担当部長と分担して行われるのが通例であるが、議員個人に対する答弁であっても、それが議場で行われるということに意味がある。

議場での発言は当然のことながら、議員はもちろん当局も拘束する、非常に重い意味がある。このことから、答弁内容も論点が整理され、これまでの当局の対応等との整合性を慎重に吟味され、完結した内容になっているものである。

会議規則上、質問議員には、3回までの質問回数が認められている。再質問、再々質問が認められているということである。

しかしながら、この再質問、再々質問の本来的意義についての認識が次第に薄れているようである。

1回目の質問に対する答弁で完結するのが通例であり、再質問、再々質問はその答弁内容に視点の見落としや過去の答弁との齟齬などといった「欠けている点」がある場合に、これを質して議論を深めるために行うものである。

しかしながら、これまで本来的な意味での再質問、再々質問に出合ったことがほとんどない。その多くは、単に自己の主張が採用されなかったことへの不満の域を出ず、答弁の問題点の掘り下げがない結果、最初の答弁の繰り返しになる例が圧倒的である。

今議会で一部の議員から、「再質問」の答弁者に市長を指名したのに、市長が登壇しなかったことを議会運営委員会で問題視する発言があった。

いずれも私が議長役の時の質問であったが、答弁内容はいずれも質問の提起した課題に対して網羅的に答えており、再質問の余地はないものであったにもかかわらず、あえて市長を指名し答弁を求めたものである。

当然、最初の答弁者が再度同じ答弁を繰り返したが、これがよほど気に入らなかったのか、議会運営委員会にまで持ち込んでしまった。耳を疑うような発言である。

前の市長は何度も指名に応じて再質問に対して答弁に立ったということを引いて、新市長が指名したにもかかわらず答弁に立たないのは、「議会軽視」ではないかという。

はたしてそうであろうか。私が聞いていた限り、答弁漏れはないし、完結した答弁であった。むしろ、再質問の余地はないものであった。にもかかわらず、あえて市長を指名して再質問と称して答弁を求めたものである。

これこそ逆に議会の基本的ルールを無視した「議場の独占行為」ではないか。答弁を求めるだけの質問内容であったか?しかも市長に求めるにふさわしい内容であったか?この点を顧みるべきである。さらに、「答弁」は当局という組織の意思表明であり、誰が答弁するかによって、答弁の効果が変わるものではない。決して個人的に見解を述べているのではないのである。答弁者を指名するなどという行為は本来ありえないものである。また失望してしまった。

あろうことか、地元紙にも「市長答弁せず」という仰々しい見出しで記事が書かれてしまった。5月末の全員協議会の記事といい今回の記事といい、議会の権威を失墜させるような議員の行動に大いに異議を唱えたい。

年々議会のクオリティが低下していると感じているのは、私一人ではあるまい。

この子に笑われないようにせねば この子に笑われないようにせねば

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