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会派視察(2)~須坂市動物園~

会派視察2日目の20日は、午前中須坂市動物園を視察した。

同園は、昭和37年10月に開園、途中昭和56年5月に水族館を併設したが、今年5月に閉館している。

展示動物は開園時、42種139点であったものが現在は49種232点となっている。入園者数は開園時年間33,000人でスタート、その後10年間は、増加しているものの、年間10万人突破が目前という来院にとどまっていた。

入園者数が飛躍的に伸びたのは、昭和56年の水族館開園時の147,000人であるが、その後は長い間低迷を続けてきた。動物園にとって次第に閉園の危機に直面しつつあったようだ。

この危機を救ったのは、アカカンガルーの「ハッチ」だという。TV番組に取り上げられたハッチはサンドバッグを相手にするキックボクシングカンガルーとして人気を集めた。私もその姿をTVで見たことがあるが、確かにその仕草は面白く、人を引き付けてやまない。

その結果、平成18年度から21年度の間は4年連続で20万人を突破した。が、平成21年11月にハッチがなくなってからは、入園者数も依然の水準に戻るような気配だったという。

動物園では、平成22年に改めて今後のあり方について職員による真剣な議論を行った。須坂市動物園は、桜と松の名所として有名な「臥竜公園」の一角にあり、豊かな自然資源に恵まれている。

この資源を背景に、「獣舎と来園者の距離が近く猛獣が間近に見られる迫力」、「飼育員の手作り感」「飼育員との親近性」など他にはない須坂市動物園ならではの点が多く存在することを再認識し、ここから独自の在り方を探ろうとした。

そのまとめとして、5点を掲げている。

第1の点として、他園にない独自性をより打ち出すこと。その具体的な方途として、動物園の安全・安心を確保すること、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を徹底することである。また、客層を分析してそれぞれに応じた取り組みをきめ細かく実施すること。こうした取り組みを通じてコアなファンの集まりである「ふれんZOOすざか」の会員を増やし、そこから口コミ等による更なるファンづくりにつなげていく。

第2の点として、職員の専門性等資質の向上を図る必要があること。これまでの清掃・エサやりといった基本的な職務のほかに、イベントの企画・実施等をはじめとする学芸員的役割を求められる。当然来園者との双方向的な役割を意識してのことだろう。

第3の点として、施設整備によるイメージアップを図ること。特に手作り感を出すところとそうでないところとを立て分け、また臥竜公園との一体感にも配慮しながら、整備を進めていく必要がある。

第4の点として、市民参加により動物園を盛り上げていく仕掛けである。ファンクラブの協力はもちろん、ケーブルテレビの協力による動物園情報の発信、動物園まつりへの市内企業の出店、子育てママによる応援マガジンの連載など多彩な取り組みを行う。また、動物園フォーラムの継続実施による市民への継続した情報発信。せべてが、動物園を核とした「地域づくり」の様相を呈している。

第5に、効果的な情報発信を考えていくこと。ハッチ効果は、マスメディアの力によるところが大きく、今後も適切かつ効果的な情報発信を検討していく。その一環として、フェイスブック、ツイッターもスタートしている。

甲府市立動物園ももうすぐ開園100周年を迎えようとしている。現在地での再整備の方向も決定している。須坂市動物園は広大な臥竜公園という立地条件を生かしながら、キーポイントとして職員の情熱に裏打ちされた動物園運営を模索している。

甲府市も街中に位置する立地条件を最大限生かしながら、地域ぐづくりの核となる社会資源としての再整備を目指す必要がある。子どもたちはもちろん、大人たちにとっても癒しの場、出会いの場、発見の場としてその魅力を発信していくための知恵を絞っていくべきである。

それは、単に整備する側の発想だけでなく利用する側の考え方も十分反映していくことが必要である。動物たちとの触れ合いによって日々の生活でとかく見失いがちな人間性の再発見につながれば、と改めて思うところである。

(‘現在ハッチの孫が入居中

現在ハッチの孫が入居中

(‘名誉園長ハッチの顕彰碑

名誉園長ハッチの顕彰碑

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