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総務委員会行政視察(3)

10月13日(金)総務委員会行政視察最終日は、宇都宮市のLRTを軸とした公共交通ネットワークについて研修した。

LRTは富山市のそれが有名であり、車両のデザイン性と乗降しやすさから次世代の公共交通として脚光を浴びたと記憶している。総務委員会でもかって視察したところである。

宇都宮市は平成8年に中核市に移行、平成19年3月には近隣2町と合併し、50万都市となった。

鬼怒川を渡った東側の芳賀・宇都宮東部地域には、従業者数3万人の工業団地があり、朝夕の通勤時間帯には大渋滞を引き起こすなど、自動車中心の日常生活と公共交通システムの脆弱性が大きな課題とされている。

特に鬼怒川にかかる橋が少ないということは、自動車の導線が限定されることから自然渋滞の発生は防ぎようがないところである。

こうした自動車依存社会であることに加えて、高齢化の進行はやがて車の運転が困難となる高齢者の増加を意味し、やがて交通難民が爆発的に増加するという懸念をもたらす。

宇都宮市も多くの自治体と同様、地域ごとに小さな拠点を整備し、これを公共交通ネットワークでつなぐ、という「ネットワーク型コンパクトシティ」を目指している。

LRTはこうした交通ネットワークシステムの軸として、今年度着工し、宇都宮駅東口と工業団地を結ぶ約15kmを優先整備区間として平成34年3月開業を目指すとしている。

事業スキームは近年注目されている「公設型上下分離方式」である。これは、施設の整備・保有を公共が行い、事業運営を別の主体(民間等)が行うことで役割分担を明確化し、営業主体が営業に専念できるようにしている。

他の交通システム、例えばBRTなどとの比較検討の結果、輸送力等の点でLRTが採用されたということだが、軌道敷設のスペースといった物理的な点でも十分LRTが可能な条件がそろっている。

注目すべきは、LRTはシステムの「軸」であり、LRTですべてが完結するわけではないことから、要所要所でトランジットセンターを置き、他の交通手段との「乗り継ぎ」を容易にすることによって、総合的なネットワークを構築しようとする点である。

LRTとバスシステムとの連携とともに、公共交通の空白区を埋める「地域内交通システム」の構築を並行して進めている。

これは、自治会などの地域団体が運行主体となって地域内の移動手段を確保する取り組みである。具体的には、自治会の負担と市からの補助を中心財源としてタクシー会社に委託し、低料金で地域内を移動する車両を走らせている。

行先を自由に指定できる(ただし運行区域内限定)デマンド方式と、定時に定路を走らせるバス代替型などがあるが、これとLRTや既存バス停留所にトランジットさせれば、効果的な交通ネットワークが構築されるのではないか。

本市でも公共交通空白区でなおかつ、買い物できる場所、病院などの社会資源が脆弱な地域がある。宇都宮同様、自動車依存社会であるが、いずれ急速な高齢化によっていずれ移動手段が奪われる。

公共交通は我々の日常生活の軸となる重要な資源であるが、市域全部をカバーできるわけではない。かって宇都宮同様、地域が主体となって交通システムを考えていこうとする動きがあったが、いまだ際立った動きにはなっていない。

(‘2025年問題を持ち出すまでもなく、高齢化の進行はこれまでの社会システムを根底から見直すことを余儀なくさせる。こうしたシステム変更に予算をシフトしていくことも今後大きな課題となる。

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