6月8日、5月1日から開かれていた甲府市議会臨時会が本日、国への意見書とコロナウィルス禍を市民とともに乗り越えていくための決意宣言を可決して閉会した。
今回の臨時会の大きな狙いは、国が地方への臨時交付金を補正予算で手当てし、これを受けて各自治体がある意味「競争して」独自の支援策を実行するなかで、わが市は議会というチャンネルも活用して広く市民の意見や要望を集約して、議会としての政策立案を初めて試み、会期の中途で中間報告的な政策提言を行うとともに、その意見集約機能の顕現として、国へ地方への支援を要請し、あわせてコロナウィルスがもたらす「社会の分断と混乱」に対して議会として市民とともに立ち向かう意思を内外に宣言することにある。
昨年改選と同時に議長選、副議長選への立候補制の導入や市民との意見交換会の初めての実施など、昨年4月の中核市移行を契機に「ふさわしい議会」へと1年間試行錯誤してきた。本来ならば各常任委員会で意見交換会で提出された市民意見に対する議会の考え方をまとめていたはずであるが、この新型コロナウィルス感染症の影響で大幅に予定がずれ込んでいる。市民との意見交換会も今年度はおそらく秋以降になることが予想される。
こうした中で、臨時議会の会期の長期化の提案と特別委員会設置による議会発議の政策形成の提案は、先進議会が取り組んでいる「議会からの政策サイクル」の実験というニュアンスもある。特に代表者会議で、「議会だけで」という点を強調して了解を受けたことは、「議員間討議」を実施するということが了解されたものである。
一部の議員からはこれまでの議会活動感覚で、当局に対する調査を行うべきだという意見もあったが、頑としてこれを拒否した。なぜなら、新型コロナ感染症について対策本部が立ち上がっている状況下では、はっきり言って「対策の妨げ」になるからである。
議会には行政執行権はない。従って伝統的な議会の権能といえば、行政監視機能であるが、緊急事態にあっては議会内には専門性はないことから、往々にして「質疑」の繰り返しにより当局の足を止めてしまう結果が見えている。特に社民党、共産党である。
だから「議会だけで」と強調したのである。しかも自分たちで調べて自分達で考え議論する。こうした作業を繰り返し行うことによる議員一人ひとりのスキルアップが狙いとしてある。これまでのように事務局に全面的に依存するとか当局に依存するといったあり方では、新時代の議会としては少々情けない感じがする。
生産性本部の会合にここ数年参加させていただいて、そのたびに甲府市議会が何周も遅れていることを実感し、何とかしなければ、という想いだった。議長選の改革、意見交換会の実施、さらには議会局への格上げなど、この一年でなんとかスタートラインに立てた。1年間関わってきてこの流れをさらに確かなものにしていかなければならない。
こうした視点から、6月定例会での各会派の質問戦は極めて重要であると訴えたい。臨時会で議会としての提言を行ったことに対して、今度は当局が提言に対してどう考えているかを質さなければならない。これこそ議会の行政監視機能である。しかも登壇者には「議会を代表して」、議会からの提言に対する当局の考えを引き出して欲しい。
現在、国の第2次補正が審議され、近日中に成立が見込まれているが、その中で地方への臨時交付金の増額が予定されている。これを取り込んだ甲府市の更なる対策がまとめられることは当然予想されるが、是非議会からの提言についてこの臨時交付金を使った補正予算を編成してほしい。しかも6月定例会の会期中に。
第一義的に期待するのは、会期中に議会からの提言を実施する補正予算が当局から提案されることである。が、仮に時間的に間に合わないということであれば、議会側からは「会期延長」の提案も視野に入れることも考えられる。なぜなら、議会閉会後に時間をおかずに「専決処分」がなされるようであれば、議会の存在意義を根底から揺るがしかねないからである。
だから今、6月定例会の推移を注視していく事を改めて自身に言い聞かせているところである。