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6月定例会は会期延長へ

6月8日までの臨時会に引き続いて6月9日に招集された甲府市議会6月定例会は、冒頭市長から国の第2次補正を踏まえた追加の補正予算案を今議会中に提出したいという異例ともいうべき所信表明で幕が開いた。

これまでの一連の議会からの仕掛けに対して当局として「機関競争」の上から所定の手続きをとることを正式に表明したという意味でこの一年の取組みが奏功したと考えている。

国の補正予算は通常国会の会期末を翌週に控えた6月12日に成立し、このうち地方にとって最も知りたい部分が、「地方創生臨時交付金」が総額2兆円規模で増額になったことから、地方自治体の独自支援策に対してどれほどの国の支援が見込めるかである。

このところ、自治体間で競争のように「給付」措置が相次ぎ、市民の立場からはやはりもらってうれしい、逆にうちの市は何も給付してくれない、といった施策の効果より「いくら配ったか」のみで自治体間の比較をする極めて残念な状況に陥っているようだ。

もちろん、緊急事態宣言による自粛の拡大等が社会経済生活に大きな打撃を与えたことは事実であり、この危機的状況を乗り越えるための現金給付を否定するものではないが、原資が税であることを考えると、どこに支援すべきか、その支援によってどのような利益がもたらされるか、など効果を常に考えて施策展開をしなければ、首長の人気取り、ポピュリズムに陥ってしまう危険性がある。

ましてや財政基盤が脆弱な自治体では、今後想定される2波、3波に対する備えや、毎年のように発生する豪雨災害等に備えておかなければならず、他都市がやっているからといって、後先考えずに基金を取り崩すなどして無理やり支援策に走ってしまうと、財政に黄信号がともることになりかねない。財政担当はおそらく夜も眠れないほど板挟みで悩んでいるのではないだろうか。

本来の会期末は6月22日だったが、追加の補正予算案の議会への提出のため、市長から会期延長の要請があり、22日の本会議で7月3日までの会期延長を決定した。その内容は大いに関心があるところであり、特に臨時議会で取りまとめた政策提言が少しでも取り入れられた内容になっているかが焦点となっている。

逆にいえば、臨時議会を39日間開いて、その間特別委員会まで設置して「議会として」の提言を行ったことに対して、機関競争のうえから「尊重された」か否かであり、これが今後の議会運営にも影響を及ぼす。

一つの評価として、これまでは当局の決定に対して「妥当か否か」だけを議会は答えていたが(伝統的な監視機能)、今回は決定段階への関与を議会が考え始めたということであり、当局もこうした議会への敬意を払っていただいていると評価したいところである。

令和元年、中核市元年の昨年から議会のあり方を「ふさわしい」ものに改革していこうという一連の取組み、すなわち、①議長選、副議長選の立候補制の導入、②市民との意見交換会の開催、③議会事務局の議会局への格上げと機能強化、が結実したものであり、「機関競争に堪えうる」議会へと変貌を遂げつつあると自負している。

会期延長は当然のことながら、当局の「専決処分」をけん制する効果があり、議決機関である議会の審議を最大限確保する狙いがある。だからこそ議会が内部的な議論すなわち議員間での十分な議論を経て議決という機関意思決定を行うべきだというこれまでの主張通り、「ふさわしい」議論をしなければならない。

今後は、これまでの取組みを定着させながら、さらに、①審査機能の充実、②政策形成・提言機能の確立、に取り組むとともに、やはり議会が機関であることを明確にする法規範、すなわち基本条例の制定に今年度できるだけ早い時期に着手することを目指したい。そのための特別委員会の設置を求めていきたいと考えている。

よく言われるところだが、議会改革は、形式的要件整備(基本条例制定)の第1ステージから実質的要件整備(議会からの政策提言等)の第2ステージに移行している。甲府市議会はこうしたステージを踏まえてさらに「役に立っているという実感」が市民に共有される「第3ステージ」を目指したい。

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