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決算審査特別委員会終わる

9月27日 決算審査特別委員会は付託された案件すべてを認定、可決して委員会審査を終了した。

16日初日の総括質問以降、一般会計歳入、歳出各款、その他の会計別にそれぞれ当局の説明後に委員からの質疑という形で審査を進めていった。

昨年議会基本条例が施行され、直後の決算審査特別委員会で質疑と意見表明を峻別すべき、ということを強く主張して委員間討議の場が重要という意識づけを行ったが、昨年苦労したかいもあって、今年は質疑はあくまで疑義を質すこと、意見表明は委員間討議の場で委員同士で戦わせることが次第に根付いてきた感がある。

今期のミッションの一つに、「中核市にふさわしい議会」の実現を掲げ、議会事務局の議会局への格上げによる「議会」という組織の一体性の確立、機関としての議会への意識の転換、「議論の場」としての議会を実現するための議員同士の徹底した議論の実現などに取り組んできた。

当初はやはり伝統的な議会観が根強く横たわり、「沈黙は金」的な意識が当たり前のように立ちはだかり、はたして議論の場ではないのでは、というため息に近い状態だったと実感している。「議論」といっても、個々の議員と当局との「パーソナルな」やり取りがその中身であり、しばしばその間に割って入って、それは違うのでは、という異議をさしはさみたくても「議事進行」以外にそのすべがない。

実に硬直した手続きであり、これはおそらく議会で行われる様々な手続きを「もったい付けて」儀式化して「神秘化」することにより、権威を持たせようとする中央集権時代の遺物ではないかと思わせるほど、「議論の場」とは程遠いあり方である。最近では「チーム議会」という言葉が席巻しつつあるが、議員は「一人親方」という意識がまだまだ根強いような感がある。

それはそれで否定はしないが、要は最後に議会としての意思決定を行うに当たっては、議員同士の議論を経て、落としどころを見つけていこうという主張である。今回は委員間討議が委員長の的確な采配により、また委員からも活発な意見が出されたことにより、非常に内容が濃いものとなったと思われる。とにかく、ひるむことなく自分の意見を出すこと、それはそれぞれの議員が市民福祉の向上のためという共通の目的観に立ったものであり、その議論のなかから着地点を見出す努力をしていくことである。こうした作業を繰り返していくことにより、議会力は知らず知らずのうちにアップしていくと確信している。

さて、今回の委員会審査を通じて、経緯を主な質疑に絞って記しておきたい。

歳入で取り上げたのは、いわゆるふるさと納税による寄付金が前年の倍近く伸びたことで、普通交付税が減額されないか質した。交付税の算定基礎からは除かれ、寄付金が多額に上ってもそのことが直ちに交付税の額には影響しないことはもちろん明らかとなっている。ただ本市の市民が他市へふるさと納税を行ったときに、寄付者の市民税は軽減されるが、このことは市の税収が減少する結果となるが、翌年の交付税算定時に減少額の75%は交付税で補てんされる制度となっているため、影響はさほど大きくない。

歳出で今回どうしても議論の俎上にのせたかったのは、子どもの医療費窓口無償化についてである。

甲府市では現在中学3年生までの医療費の窓口無料制度を実施している。子ども最優先のまちという市長の公約実現の一つのツールとして子育て世帯の負担軽減を図る目的である。令和5年1月からは、私の代表質問がきっかけで高校3年生相当まで対象年齢が拡大するが、窓口無料制度を実施するためにいかなるコストがかかっているか、特に未だに立ちはだかる問題、つまり国庫負担の減額調整措置の状況を議会内で共有し、この解消のための議会としての意思を集約しようと、今回のメインテーマとした。

当局とのやり取りのなかで、現在中学3年生までの医療費の窓口無料化の実施による国庫負担金の減額はおよそ2千万円という結果が明らかとなった。

この2千万円があれば、補助率50%の事業で充当率80%の起債を当てて、ざっと2億円の事業が可能となる。言い換えれば、毎年2億円の事業がやりたくてもできない状況だったということである。これは甲府のまちづくりにとって大きな損失ではないか。

こうした「ボトルネック」の存在を無視していたずらに子ども医療費無償化の対象年齢を拡大せよと当局に迫っても無理難題である。だから今回はこの減額調整措置の廃止を自治法99条の意見書制度を使って国に求めていきたかったものである。

委員間討議で、(1)来年子ども家庭庁設置、子ども基本法施行が決まっており、「子どもを真ん中に置く」社会の実現を目指すのであれば、本来児童福祉法で言うところの児童、すなわち18歳までの児童に対する医療費の無償化は国が責任を持って行うべきこと、(2)これを地方に任せていた結果、自治体ごとに対象年齢がバラバラで、不毛な自治体間競争が過熱したこと、(3)直ちに国による医療費の無償化が困難であれば、せめて国庫負担減額調整措置という子どもを真ん中に置く考え方に逆行するような措置は廃止すべきだ、という主張を展開し、全会一致で国へ意見書を送ることとなった。

27日の委員会審査最終日に正副委員長案が示され審議した結果、29日最終日の本会議へ提案していくこととなった。こういう問題は主義主張を超えて地方から中央へ声をあげていかなければ、真に分権時代が到来したとは決して言えないと思う。その意味で、今回の甲府市議会はまさに中核市にふさわしい議会のあり方ではないか。
もっと盛り上げていかねば もっと盛り上げていかねば

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