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2022環境水道委員会行政視察(3)

10月7日 視察最終日は愛知県豊田市の(1)カーボンニュートラルに向けた取り組みについて、(2)衛星データを活用した水道管の漏水検知について、を研修した。

IPPC(国連の気候変動に関する政府間パネル)の報告書では、世界の二酸化炭素排出量を2050年までに実質ゼロにする必要が示され、この目標を達成するため国を挙げての取組みが進められている。甲府市も令和3年2月15日に、県内他市町村とともに「ゼロカーボンシティ」宣言を行った。

具体的な取り組みについて今回、SDGs未来都市の豊田市の状況を視察し、今後の本市の取組みに役立てようという目的で訪れたが、その昔トヨタ自動車を誘致した先人の偉大な先見性に驚嘆するとともに、新しいものに果敢にチャレンジする市当局のポジティブな姿勢に感銘を受けたのが今回の視察である。

カーボンニュートラルに向けた取り組みでは、第一に、2009年に国から指定された環境モデル都市の取組みの加速化をあげている。第二に、SDGs未来都市の企業・市民との連携の更なる強化、第三に、新技術の率先導入をあげている。この3つの方向性のもと、取組みの加速化によりCO2削減量70%、技術革新により削減量30%、計100%を2050年に実現するという想定である。

具体的なイメージとしては、環境モデル都市の取組みの分野では、大企業の排出ゼロの取組みの横展開、ZEH,ZEBの普及、次世代自動車の普及、公共交通の促進などを加速化し、技術革新の分野では、再エネの高効率化、価格低下、省エネ設備、素材の更なる性能向上、水素エネルギーの活用、化石燃料依存からの転換、CO2回収・利用・貯留技術、人工光合成技術等の確立などを目指すとしている。

こうした観点から、市民向けの補助制度として、次世代自動車の購入補助、ZEHやスマートハウスに係る設備の購入補助を制度化し、また環境減税として、スマートハウスの固定資産税の3年間減税、国の認定を受けた再生化のエネルギー発電設備に対する固定資産税減税、電気軽自動車にかかる 軽自動車税の免除などを制度化している。いずれも全国初の制度である。

また、市役所が率先して脱炭素化に取り組む姿勢をアピールするため、市の事務事業における2030年50%削減を目指し、全施設のLED化、太陽光発電の積極的導入、職員の意識改革などに取り組んでいる。

このほか、SAKURAプロジェクトと銘打ったクルマの外部給電機能の普及、とよたゼロカーボンバンクというユニークな取り組みなどもあり、前日の京都市同様、環境先進都市としてのプライド高い取り組み姿勢を学んだ。

2つ目の視察項目が、衛星データを活用した水道管の漏水検知についてである。

管の劣化等による水道水の漏水は、水道事業にとって頭の痛いなおかつ避けて通れない永遠の課題である。せっかくコストをかけて精製した水道水が家庭等に届く前に漏水によって逸失してしまったら、事業にとって大きな痛手である。その分の料金回収が不能となってしまうからである。

しかし、地中に埋設されている水道管のどこに漏水箇所があるか判別するのは非常に手間がかかる。ある程度エリアを絞って調査をしないと膨大な作業量となってしまう。

豊田市は、たまたま知り合った国外の事業者の提案した、衛星からのレーザー照射による水中塩分濃度の分析を行うことで、漏水箇所の絞り込みを行うパイロット事業を行った。この手法は一定の示唆に富むやり方である。価格と精度がうまくマッチングすれば今後需要が大幅に伸びる気がする。

甲府市も水道事業開設以来100有余年が経過し、管の布設替え等を計画的に実施しており、また毎年漏水調査も行っている。本市では、有収率約85%だが、豊田市は90%弱という。いずれにしても効果的、効率的な漏水検知が実現できれば、有収率改善にもつながる。今後の技術の進歩に期待したい。

カーボンニュートラルの資料についてはこちら⇒2022環境水道委員会(豊田市カーボンニュートラル)

衛星データを活用した水道管の漏水検知についての資料はこちら⇒2022環境水道委員会(豊田市漏水検知)

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