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今後話題になる可能性の議会トピック

甲府市議会も新任期がスタートし、最初の議会である6月定例会も終わった。議会の運営等で今後話題となる可能性がある事項について経緯等を記録しておく。

最初は、議員の海外視察についてである。

平成15年以前は、議会の申し合わせ事項で、個人視察は認めないものの全国議長会等が主催する議員視察団には一定の要件のもとで参加を認めていた。議員や会派の政務活動に要する経費を規定した政務活動費の条例等では、海外視察の経費に政務活動費は使えないことが明記されていることから、議員を海外視察団に派遣する場合は、特別に予算化して対応していたものと思われる。

こうしたなか、財政状況等から、平成15年改選期以降平成27年改選期に至るまで海外視察団への参加は「凍結」され、また議長会等でも視察団事業は実施されていない。

しかし、令和元年改選期直後の全員協議会の席上、「海外視察」の凍結解除について意見が出され、今後調査・研究を進めることとなった。以後、前任期中に議会制度調査研究会で議論したが、実施の結論は得られなかった。依然として凍結解除に前のめりの会派があり、「視察」ではなく、姉妹都市との交流という形で議員を派遣したらどうか、という意見まで出されたが、異論が多く意見集約には至らなかった。今期でも第一会派となった勢いで姉妹都市交流という形での議員派遣やそれが困難ならば政務活動費を使って会派ごとに実施する方法を提案してくる可能性がある。

わが会派は、議員の海外視察については認める必要がないと考えている。理由は、現在議長会等の主催事業は実施されていないこと、姉妹都市交流については、議会は地方公共団体の機関にすぎず、地方公共団体を代表する立場にないゆえ、首長が行うべき交流事業を議会が行う必要性は見当たらないこと、また政務活動費は議員や会派の「政務活動」のために必要な経費であり、海外視察や姉妹都市交流が政務活動にあたるとは考えにくいこと、税金を使って海外に行くことの成果が説明できないこと、これらの理由から、明確に反対する。

次が議会BCP、すなわち業務継続計画である。

同計画については、前期議会制度調査研究会で何回も会議を開いて議論し作った案を研究会の報告として議長に提出し、時の議長が決定して、議会として令和5年2月15日策定したものである。

(こちら ⇒kofusigikaibcp.pdf (city.kofu.yamanashi.jp)

2011年に発生した東日本大震災は、ちょうど地方議会にとっては3月定例会の真っ最中であり、被災地では本会議が開けず、翌年度予算等議案の審議がストップし議会機能が著しくダメージを受けた経験がある。以後、大規模災害等が万が一発生しても可能な限り議会を開いて重要案件を審議、議決するために議会機能の維持を主目的とする議会BCPを策定する議会が増えている。

甲府市議会でも前々任期の時に大規模災害時における議員の行動規範を定めたものがあるが、議会機能の維持を目的としたBCP策定には至らなかった。当時はまだ議会という組織について考えが及ぶ議員がごくわずかだったことが大きな要因である。

前任期最終時期に全員協議会で全議員への周知の機会を設けたが、その席上一人の議員から異論が出た。「誰がいつ策定したのか」「自分は知らないうちに決められて、決定手続きに瑕疵がある」というもので、その後機関誌にも掲載したようである。笑ってしまうのは、機関誌の「政治生命を賭けて」BCPを潰す、という大上段の見出しである。政治生命を賭けている割にはその後全く沈黙している。所詮この程度の議員である。

BCPは法律や条例で策定が義務付けられているものではなく議会が自主的に策定するものであるため、手続きについて特に縛りはない。自由に決められるため、研究会からの報告を受けて当時の議長が議会を代表する立場からその権限で決定したものであることから、なんら手続き上の瑕疵はない。調査研究会も恣意的に選ばれたメンバーではなくむしろ忙しい時間を割いて熱心な議論を重ねてきており、難癖をつけられるいわれは全くない。しかも機関誌に掲載されている記事内容も、議会が策定したBCPを市が策定したと間違った記述をしているし、また国レベルの緊急事態条項まで持ち出すところに、はたしてBCPの意義について理解しているのかさっぱり分からない。その議員からBCPについて任期が新しくなったのだから、いったん白紙に戻して決めなおすべき、といった発言が出る可能性がある。

これに対しては、BCPはいかなる事態が発生しても議事機関としての議会の機能を何とかして維持しようというものであり、緊急事態でも議会がその職責を果たすためにあらかじめ必要事項を定めておくという極めて地方自治の本旨に則った計画であるから、すでに何の瑕疵もなく策定した同計画について白紙に戻すことなどあり得ないと強く言っておく。

一度決まったものをごねればひっくり返すことができるなどという悪例を甲府市議会で作っては断じていけない。

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