山梨県が6月定例会で予算可決したインドへの派遣事業が波紋を広げている。地元紙にも取り上げられ、先般福岡県議会の事例が取り上げられたことに引き続いて、その規模等が果たして妥当か、といった論調もある。
最近の潮流として自治体が地場産業の発展のために、首長が直接外国を訪問して環境整備を進める事例も増えている。そのこと自体は否定するものではない。
忘れてはならないのは、「税金」を使った事業であり、目的の妥当性、方法の妥当性、成果目標の妥当性などといった側面から納税者への説明可能な程度に予算審議の過程で審議される必要があるという地方自治の本旨に基づく当然の要請があるということだ。
予算に議決を与えるのは、議事機関としての議会である。事業の執行者は執行権を持つ首長であることは言うまでもなく、議会はその役割として先ほどの観点からの厳密な審査を行うことが求められる。そこに議事機関としての議会の役割の重要性がある。
当該事業の妥当性については、翌年度の決算審査で成果等も含めて厳しく問われる。こうしたことから、議事機関の一員が首長の事業に多く参加するのは違和感しかない。事業執行はあくまで首長の専権事項であり、議事機関である議会はその執行に正当性を付与するだけの機関である。
翌年度決算で議会が厳格にその妥当性について審査することへの影響が懸念される。議事機関としての役割から逸脱しないかという納税者からの問いかけは至極当然のことである。